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第37週(9月9日~9月15日)に茨城県内の報告数が警報レベル基準値(定点当たり報告数5.0)に達したことから、県内全域に「手足口病の流行警報」が発令されました。
県内で流行警報が発令されるのは今年2回目です。
なお、1回目は、7月4日に流行警報を発令し、8月29日に警報を解除しています。
手足口病の定点あたり報告数は、全国的に増加しており、水戸市でも同様に再び患者数が増加傾向にあります。
手洗いや咳エチケットといった基本的な感染対策を行いましょう。
手足口病は、口の中や手足などに水疱性の発疹が現れる、主にエンテロウイルスやコクサッキーウイルスの感染によって引き起こされる感染症です。
子どもを中心に、主に夏に流行します。
主な感染経路は飛沫感染と接触感染、糞口感染です。
主な症状は、口の中や手のひら、足の裏、足の甲などにできる水ぶくれのような発疹です。発熱がみられることもあります。
症状は数日間でおさまりますが、稀に脳や神経などに重い合併症を起こすことがあります。
また、1か月以内に手足の爪がはがれる場合がありますが、すぐに新しい爪が生えてきます。
手足口病に特効薬はなく、特別な治療法はありません。
基本的には軽い症状の病気であることから、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
しかし、まれに髄膜炎や脳炎など中枢神経系の合併症などが起こる場合があるため、経過観察をしっかりと行い、下記の症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
また、口の中にできる水ぶくれや、水ぶくれがやぶれた後の痛みで、食べ物や飲み物を受付けず、脱水症状を起こすこともあるので注意しましょう。
有効なワクチンはなく、手洗い、咳エチケットといった基本的な感染対策が有効です。
特に、手足口病の原因となるウイルスはアルコールが効きにくいため、感染対策のためには石けんと流水による手洗いが重要です。
参考:手洗いのタイミング
また、接触感染を防ぐため、むやみに目や鼻、口を触らない、感染している方とのタオル、食器等の共用をしないといった感染対策も有効です。
感染している間や、治った後しばらくの間は、便の中にもウイルスが排出されるので、トイレやおむつ交換の後の手洗いも徹底しましょう。
家に帰ったとき、トイレの後、咳やくしゃみを押さえた後、鼻をかんだ後、おむつ交換や嘔吐物処理など汚れたものに触った後、調理前・調理中、食事前には手を洗いましょう。
感染症法では、五類感染症(定点把握)として定められており、定点医療機関は毎週患者数を報告することになっています。