本文
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる感染症の総称です。
日本国内では、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)やつつが虫病、日本紅斑熱などが知られています。
春から秋にかけては、ダニの活動が盛んになります。山や草むらで活動するときは、ダニに咬まれないように注意しましょう。
ウイルスや細菌などを保有しているダニに咬まれることで感染します。
調べたい感染症をクリックすると、詳細を厚生労働省ホームページで確認できます。
主に、発熱や食欲低下、吐き気、おう吐、下痢、腹痛などの消化器症状が現れ、頭痛、筋肉痛、神経症状、出血症状を起こすこともあります。潜伏期間は6日から14日です。
出ている症状を和らげる対症療法が主体となりますが、国内では、抗ウイルス薬が2024年6月に承認されており、症状によっては使用することも検討されます。
主に、倦怠感や食欲不振とともに、頭痛、悪寒、39度以上の高熱などの症状が現れます。発病から数日後には、皮膚に黒いかさぶた状の刺し口、体幹部を中心に発疹がみられるようになります。潜伏期間は5日から14日です。
つつが虫病にかかったときは、抗菌薬による治療が行われます。
頭痛、発熱、倦怠感を伴って発症します。高熱の後やや遅れて、全身に発疹がみられますが、かゆみや痛みがないのが特徴です。また、特徴的なダニの刺し口がみられます。潜伏期間は2日から8日です。
日本紅斑熱にかかったときは、抗菌薬による治療が行われます。
これらの疾患の他に、クリミア・コンゴ出血熱<外部リンク>、回帰熱<外部リンク>、ダニ媒介脳炎<外部リンク>などがあります。
無理に引き抜こうとせず、皮膚科などの医療機関を受診しましょう。無理に引き抜こうとすると、ダニの口器が皮膚の中に残り、化膿することがあります。
ダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱などの症状が出た場合は、医療機関で診察を受けてください。
受診時に医師へ、野外活動の日付、場所、発症前の行動などを伝えてください。
野外作業や農作業、レジャーなどで、ダニの生息場所となる山や草むらなどに立ち入るときは、できるだけ肌を露出しないようにすることが大切です。
茨城県衛生研究所では、マダニへの注意喚起に関する動画を公開しています。
以下のURLからも視聴可能です。
URL:https://www.youtube.com/watch?v=Oh-evXU9J0k<外部リンク>
感染症法では、一類感染症(全数把握対象)に定められており、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出ることになっています。
感染症法では、四類感染症(全数把握対象)に定められており、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出ることになっています。