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水戸市には、全国トップレベルの選手の登竜門として古くから開催されている少年少女向けの全国大会が多数存在しますので、ご紹介します。
これらの大会は、毎年多くの人々を水戸に集めることから、地域の盛り上がりや経済効果を生み出しています。
1960(昭和35)年が第1回となる歴史ある大会で、当時は小学生による全国大会の開催が認められていなかったため、「錬成(日頃の鍛錬の成果を披露する場)」という名目で開催することとなりました(その後「全国選抜少年剣道錬成大会」から現在の大会名称に変更あり)。
この大会は、水戸東武館が創設した大会であるため、当初は水戸東武館で開催されていましたが、参加者の増加に伴い大会の規模が大きくなり、茨城県立武道館やリリーアリーナMITOを経て、現在はアダストリアみとアリーナで毎年3月末に開催されています。
茨城県で1巡目の国体が開催された翌年の1975(昭和50)年に、当時の茨城県レスリング協会の沼尻直会長が中心となり第1回大会を開催しました(その後、全国中学生レスリング連盟が設立された際には、同氏は初代会長に就任しました)。
2007(平成19)年の大会以降は、最優秀選手に「沼尻直杯」が授与されることとなり、「沼尻直杯 全国中学生レスリング大会」として、現在も毎年6月に水戸市内で開催されています(2024(令和6)年に開催された第50回大会からは「沼尻杯」に大会名称が変更となりました)。
なお、第1回から第41回大会までの会場は茨城県立スポーツセンター体育館でしたが、2019(令和元)年に茨城県内で2巡目の国体が開催されることとなったことを契機に、同敷地が水戸市に移管され,2019(令和元)年に新設されたアダストリアみとアリーナが新たな聖地となっています。
カデ年齢(13歳以上17歳未満)によるフェンシングの全国大会で、第1回大会は1996(平成8)年に開催しました。
この大会は、当時の茨城県フェンシング協会の永野武晨会長が、茨城県立スポーツセンター地下にフェンシング場が整備されたことをきっかけとして、中学生の全国大会を設立しました。
第23回大会以降はアダストリアみとアリーナを使用しており、毎年11月初めに水戸市で開催されるこの大会が、日本のフェンシングの競技レベルの向上に貴重な役割を果たしています。
ユース強化施策と中学生カテゴリーの競技者普及策の一環で、日本ラグビーフットボール協会が創設した大会で、2011(平成23)年に開催された第2回大会からは、ケーズデンキスタジアム水戸及び市立サッカーラグビー場を会場とし、毎年9月半ばに開催されています。
また、2016(平成28)年の第7回大会からは、女子の部を7人制で新設しました。
飛田穂洲は、日本の学生野球の発展に多大な貢献をしたことから「学生野球の父」と呼ばれ、野球に取り組む姿勢を「一球入魂」と表した郷土の偉人であり、イチローや大谷翔平につながる「わが国の野球文化の源流」として位置付けられます。
水戸市では、ご遺徳を偲び、野球を通して中学生の体力の養成に努め、心身ともに強健な人間づくりを行うことを目的に軟式野球大会を開催しています。
1988(昭和63)年に第1回を開催して以降、毎年4月初めに茨城県内の中学生を集めてノーブルホームスタジアム水戸にて大会を開催しており、水戸の誇りとして、その名を後世に引き継いでいます。