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記者会見での発言内容を要約したものです。(みとの魅力発信課作成)
日時:令和6年5月28日(火曜日)、午後2時30分~午後3時30分
お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。
報道機関の皆様におかれましては、日頃より本市の情報発信に多大なる御協力をいただき、心より御礼を申し上げます。
5月3日に水戸まちなかフェスティバルを開催いたしました。天候に恵まれたほか、良いコンテンツを提供することができたことにより、72,000人を超える、非常に多くの方々に御来場いただき、うれしく思います。
特に、こどもの居場所づくり、活躍できる場所づくりとして、水戸まちなかフェスティバルでは、高校生の出番を作り、ワークショップの出店やステージイベントへの出演をしていただきました。参加した高校生は、とても良い経験ができたと考えております。
今後も、イベント等をとおして、こどもや若者に対して、さまざまな出番を提供し、こどもや若者が輝けるまちづくりをしてまいりたいと考えております。
5月23日の日本植物園協会第59回大会は、秋篠宮皇嗣殿下のお成りも賜り、盛大に開催することができました。
この大会は、集客を伴うものではなかったものの、全国から来水した会員の方々に、水戸の魅力を伝えられたと感じています。
水戸市植物公園は整備から30年を過ぎて、今後どのような方向で運営するのか考えなければなりません。今後リニューアル2期では、清掃工場跡地の利活用も含めて、このエリアのまちづくりを考える必要があります。
水戸市の周辺には、いばらきフラワーパーク・茨城県植物園・国営ひたち海浜公園といったすごい施設があります。観光施設としては、この3つの施設にはかなわないので、場合によっては、来場する人数にはこだわらず、専門家が集まる植物公園にするなど、他の施設と違う運営方法によって水戸市植物公園を発展してまいりたいと考えています。
それでは、令和6年第2回水戸市議会定例会に提出する案件を、発表させていただきます。
初日に提出する案件につきましては、議案9件、報告30件の合計39件でございます。
このうち主なものでありますが、台南市と友好交流都市を締結するための議案のほか、地方税法等の改正に伴う市税条例の改正、北消防署の40m級はしご付消防自動車の製造請負契約の締結などを提出してまいります。
補正予算につきましては、台南市への使節団派遣経費のほか、ワクチン価格の見直しを踏まえた新型コロナウイルス定期予防接種委託料の増額等について、補正措置を講じてまいります。
なお、一般会計におきましては、国の施策である、新たに市民税非課税となった世帯等を対象とする給付金や、定額減税補足給付金の支給を実施するため、5月16日付けで補正予算の専決処分を行っておりますので、あわせて報告を行ってまいります。
それでは、これらの概要につきまして、担当が御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。
(財務部長、財政課長による説明)
記者:水戸市民会館が7月で開館から1周年を迎える。現状に対する評価と2年目に向けた課題を伺いたい。
市長:水戸市民会館については、著名アーティストのコンサートやミュージカル等を楽しみに来館されたり、市民の文化活動の発表の場として活用されたり、大規模コンベンションの開催により全国から多くの方が参加されたりと、想定を上回る、大変多くの方々に御来館いただいており、感謝しています。
また、私のねらいでもありましたが、学生が集まる場所を作ったところ、多くの学生にも勉強や歓談などの交流をするために、ラウンジやロビー等を利用していただいております。
水戸市民会館の来館者数が、年間目標である60万人を大幅に超え、開館から319日目の5月15日には、100万人を達成することができ、にぎわいの形成につながっていると思っています。
一方で、課題としては、オペレーションで不親切な部分があり、施設利用者の 皆様から様々な厳しい御意見や御要望等もいただいており、来場者の方々が、来てよかったと思えるような接客・接待をするよう指定管理者に指導したところです。今後も、指定管理者と協力しながら市民会館利用者の満足度をさらに高めていきたいと考えております。
また、市民会館の来館者を周辺に回遊させるための、「まちのにぎわいづくり」につなげていくことが課題であると考えています。
市民会館での大きな催事に合わせて、周辺の飲食店が営業時間を変更したり するようになれば、市民会館利用者の回遊性の向上にもつながり,経済波及効果も高まります。
そのような変化をもたらすためには、周辺商店会をはじめ民間事業者の方々 との連携が重要であると考えており、「MitoriO周辺グルメガイド」の拡充、催事状況などの情報発信にも努めていきたいと考えております。
さらに、中心市街地の商店会等が市民会館の来館者等によるにぎわいを活用 するような主体的な取組について、後押ししたいと考えております。
引き続き、若者をはじめ、多くの人が集い、日常的に訪れたくなる居心地の 良い場所(サードプレイス)となるような施設の運営を図るとともに、市民会館の来館者を周辺に回遊させるために、MitoriOを中心として、中心市街地の更なるにぎわいの創出につなげてまいります。
また、クーリングシェルターとしても、市民に利用していただくよう啓発してまいりたいと考えております。
記者:茨城ロボッツのBプレミア参入にあたり必要となる「アダストリア みと アリーナ」改修事業の進捗状況について伺いたい。また、先日公表された改修事業への寄附額は当初の見込みから不足しているが、不足分を含め、事業費を今後どのように確保していくのか、お考えを伺いたい。
市長:茨城ロボッツの2023-24シーズンは大変厳しい試合が続きましたが、何とかB1残留を果たすことができ、胸をなで下ろしています。
Bリーグプレミア参入に向けて大事なシーズンでしたが、基準となっている 平均入場者4千人を上回る4,619人となり、多くのブースターの皆様に御来場いただき、中心市街地の活性化やにぎわいの創出につながったと感じています。実際に私も試合を観に行き、改めて、水戸市にとって、茨城ロボッツは地域資源となっていることを認識したところです。
アリーナの改修事業の進捗状況としては、現在、実施設計において、詳細な 改修内容の設計や、事業費の算出を進めているところです。
令和5年度の3月の補正予算において、事業を進めるための、観客席等改修 にかかる実施設計の委託料及び工事等に充てるための積立金に対する歳入として、企業版ふるさと納税を議会において承認いただき、寄附を募りはじめました。
わずか2か月で13社の企業から1億5,600万円の御寄附をいただくことができ、大変感謝しています。引き続き、茨城ロボッツと連携して、今年度においても、様々な企業に対して寄附金の御協力をお願いしてまいります。
私としては、現在、設計に着手したばかりで、総工事費の算出には至ってい ませんが、半分程度は寄附で賄っていきたいと考えています。
引き続き、今シーズンの盛り上がりを続けていくためにも、茨城ロボッツの Bリーグプレミア参入に向けて、議会や市民への説明責任を果たすとともに、Bリーグや茨城ロボッツとの連携を図りながら、市民に愛され親しまれる施設となるよう、アリーナの改修に取り組んでまいります。
また、茨城ロボッツの試合観戦だけでなく、市民が施設を利活用できるように、検討してまいりたいと考えております。
記者:5月26日、水戸芸術館の館長をお務めになられた小澤征爾さんのお別れ会が開かれた。小澤さんへの思いと、現在空席になっている次期館長にどのようなことを期待されるか伺いたい。
市長:先日のお別れ会には多くの方々に御参加いただき、残念ながら会場に入れなかった方々には、ACM劇場で中継映像をご覧いただきました。市内外から1,000人近くの方が参加され、小澤館長がいかに親しまれていたか、本市における存在の大きさを改めて実感したところです。
小澤館長には、水戸室内管弦楽団を指導し、国内最高レベルの楽団として 確立していただきました。また、事業の質の高さが全国の文化施設やアーティストにも認識されるなど、水戸芸術館の知名度を高めていただきました。
小学5年生を一堂に集めて開催する「子どものための音楽会」など、こども たちが一流の芸術に触れる機会を数多く設けていただいたことにも感謝しています。
「市民のみなさんと協力して、芸術や音楽をより身近に感じていただきたい」 という小澤館長の意思を市民全体で受け継ぎ、芸術文化のまちとしてのブランドを全国に発信し続けてまいりたいと考えています。
水戸芸術館と水戸市民会館が、個性を発揮した事業を展開し、まちなかのに ぎわいを創出するとともに、市民が誇りを持てる芸術文化のまちとしてのブランドイメージをさらに高めていきます。
次の館長への期待ということについては、吉田秀和、小澤征爾 両館長の功 績や意思を十分に理解し、築き上げていただいたものを大切に発展させていただきたいと考えています。また、質の高い事業を市民の皆様に提供し続けていただくとともに、こどもたちの豊かな感性を育むための事業に取り組んでいただくことを期待しています。
後任の方については、まだ決まっておらず、芸術館側に人選を進めるようお願いしています。私としては、前任の2人の意思を受け継いでくださる、実践力がある方がいいと考えております。
記者:台南市への使節団派遣や友好都市締結はいつ頃になるのか。また、友好都市締結で期待していることは何か。
市長:使節団の派遣は、8月に、私と、現在の正・副議長及び議長経験者の議員が、台南市で最終打合せを行う予定です。その後、11月には、私を含め、正・副議長及び3期以上の市議会議員、国際交流協会職員、市民などによる訪問団で台南市に赴き、友好都市締結を行う予定で日程を調整しているところです。
期待することについては、交流によって、こどもや市民の視野・見聞を広げていきたいと思っているところであり、特にこどもたちの交流を盛んにしていきたいと考えております。今はドッジボールを通じて交流を行っているところですが、さまざまなスポーツで交流できたらいいと考えております。
台南市とは、飛虎将軍がきっかけでできた歴史的なつながりがあります。こ のようなつながりを大切にしながら、人と人との心の交流を図ってまいりたいと考えております。
現在、台湾産のバナナやパイナップルを給食で提供しているところです。今後は、台南市産の食材を提供できるようにしたいと考えています。また、交流を続けることで、水戸市産の食材なども、台南市で使っていただくようになるなど、いろいろな交流ができればいいと思います。
記者:原子力所在地域首長懇談会で、東海第二原発の施工不備箇所を視察した感想を伺いたい。また、今年9月までに安全対策工事が完了すると日本原子力発電が言っていることについても意見を伺いたい。
市長:日本の建設技術でこんなことが起こるのかと情けない気持ちになりました。今後、どのような技術で施工不備箇所が修復され、十分な強度を確保することができたのか注視してまいりたいと考えております。
安全対策工事の完了については、不具合箇所だけではなくほかの施設の整備もあるので、9月までには、到底終わらないと考えます。
記者:緊急時に国民の安全確保が必要となった場合、国が自治体の事務について必要な指示をできるようにするため、地方自治法改正案が国会で審議されており、地方分権に逆行するとの意見があるが、市長の考えを伺いたい。
市長:感染症や災害などの緊急事態に便乗して、地方分権が中央集権的な制度に作り替えられてしまうのであれば、黙ったままではいられません。国の指示権が及ぶ範囲などについては、注視してまいります。一方、国民のためにこのような制度が必要であり、皆が納得するならばいいのですが、国からの押し付けになるようでは、市長会や議長会など、地方の各団体で声をあげていかなければならないと考えております。
記者:人口戦略会議から消滅可能性自治体の発表があったが、水戸市の状況を踏まえて、市長はどのように受け止めているのか伺いたい。
市長:水戸市は消滅可能性自治体に該当していませんが、人口減少と超高齢化は水戸市も直面する課題です。これらの進行を緩やかにできるよう、さまざまな政策を行ってまいります。
個人的には、市町村合併を行っていくことが必要だと思っています。その際には、国からの押し付けではなく、自分たちで考えた地方制度のあり方を広域的に議論すべきと考えています。また、市町村合併をする中で、コンパクトシティをしっかり作り上げるなど、国土利用の在り方をしっかり考えなければならないと考えています。
記者:元吉田町の暴力団事務所跡地の利活用について伺いたい。
市長:現在、アナログの広報看板を設置し、ヘルメットの着用を呼びかけています。今後は、水戸黄門まつりや水戸黄門漫遊マラソンなど、スペースが許す範囲で、旬のイベントなどを横断幕で呼びかけることを考えています。
記者:常澄中学校の生徒が、水戸市議会に対して陳情を提出したが、陳情が採択された場合、市としてどのように対応していくのか伺いたい。
市長:中学生による今回の陳情提出は、G7茨城水戸内務・安全担当大臣会合で、私が考えた中学生サミットの成果が表れて、とてもうれしく思います。
学びをとおして、こどもたちに意識が芽生え、行動に移して、それが結果となって返ってきたときの達成感は一生忘れられないものになります。このようなことが、将来の地域リーダーの育成につながっていくと思います。
提出された陳情が採択された後は、対応できるものは可能な限り対応してまいりたいと考えております。
記者:消防団の備品盗難が相次いでいるが、対策をとっているのか。
消防長:5月2日に発生した第19分団での盗難事件の後、面格子を設置しました。今回、発電機の盗難が起きた第21分団では、防犯ブザーを設置する予定です。
市長:できるかぎりの防犯対策をとっていきたいですが、28分団全てに、防犯対策を施すのは難しいと考えております。今は、発電機が狙われていることから、例えば、分団の方の自宅倉庫などで預かってもらう方法もあると思います。しかし、責任の所在の問題があるので、その他の方法についても検討してまいります。