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市長臨時記者会見要旨(令和4年10月26日)

ページID:0038189 更新日:2022年11月4日更新 印刷ページ表示

記者会見での発言内容を要約したものです。(みとの魅力発信課作成)
日時:令和4年10月26日(水曜日)、午前9時~午前9時45分

市長あいさつ

このたびは、早朝にもかかわらず臨時記者会見にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
また、記者のみなさまにおかれましては、新市民会館のPRをはじめ、市政に関わる情報発信をしていただき、改めて御礼申し上げます。

説明

さて、今回の臨時記者会見におきましては、来年7月に開館を迎える新しい水戸市民会館の、開館記念事業の基本方針を発表させていただきます。お手元に配布させていただきました資料をご覧ください。
まず、開館記念事業の目的ですが、三つあります。
一つ目は、令和5年7月に水戸市民会館が本市の中心市街地に新たに開館したことを広く周知するとともに、多くの人が見たい、聴きたい、行ってみたいと感じる開館記念事業を開催することにより、市民会館の魅力を発信することです。
二つ目は、これらの事業の実施により、具体的な使用方法を知っていただくことで、市民及び催事主催者等に施設利用の促進を図ることです。
三つ目は、水戸芸術館や京成百貨店と連携することにより、MitoriO(ミトリオ)地区から中心市街地全体のにぎわい創出を図ることです。
次に、開館日でございます。令和5年7月2日の日曜日を開館日といたします。

開館記念事業のテーマを「夢をひらく新しい扉 水戸市民会館」といたします。事業の全体像としましては、「1 市民の期待に応える著名なアーティストによる公演」を核とし、「2 水戸芸術館との連携による芸術文化の創出」、「3 市民との協働による芸術文化の創出」、「4 地域との連携による芸術文化の創出」に役立てる事業を展開してまいります。

ここからは、区分ごとに事業内容をご説明いたします。

まず、「1 市民の期待に応える著名なアーティストによる公演」といたしまして、令和5年7月2日(日曜日)の10時から、「開館記念式典」を大ホールで開催し、お祝い事に行われる狂言「三番叟(さんばそう)」の上演、ピアノ開きミニコンサートを行います。

「三番叟(さんばそう)」にご出演いただきますのは、我が国の代表的な狂言師でいらっしゃいます、野村萬斎様です。

「ピアノ開きミニコンサート」にご出演いただきますのは、作曲家、ピアニスト、教育者として国際的にご活躍されている、野平一郎様です。

開館日の翌週、7月8日(土曜日)と9日(日曜日)の2日間、こけら落とし公演を大ホールで行います。

ご出演いただくのは、全国で圧倒的な人気を誇る「ゆず」さんです。来年の全国ツアーの公演会場の一つとして、この水戸市民会館が選ばれた次第であり、大変光栄なことと思っております。

開館後、令和6年3月までをオープニングシリーズの期間と位置づけ、大ホールを中心に、著名アーティストの公演など、市民の期待に応える魅力的な事業を随時実施してまいります。

次に、水戸ならではの事業として、「2 水戸芸術館との連携による芸術文化の創出」に役立てる事業を、演劇、美術、音楽の部門ごとにご説明します。

まず、水戸芸術館の演劇部門では、令和5年7月14日(金曜日)から祝日の17日までの4日間にわたり、中ホールで、「吹奏楽部バンザイ!!」と題する公演を行います。詳細につきましては、改めて配布いたしました資料をご覧ください。

美術部門では、令和5年7月下旬~10月上旬の会期で、「アートセンターをひらく2023」展を、水戸芸術館で開催する予定であるため、水戸市民会館でもその関連展示などを行う計画です。

音楽部門では、水戸市民会館の大ホールで、編成の大きなオーケストラによるクラシックコンサートを計画しております。時期は令和5年8月以降で調整中でございます。

「3 市民との協働による芸術文化の創出」といたしまして、市内芸術文化団体等によるオープニングイベントを開催いたします。

まず、「水戸の風」展でございますが、これは水戸市民会館の展示室で、国内で活躍する気鋭の水戸美術家連盟所属作家による作品展を行うものです。会期は令和5年7月2日(日曜日)から祝日の17日までの16日間を予定しております。

次に、「MitoriO音楽祭」でございますが、小中高生による吹奏楽コンサートなど、これからの水戸をリードするこどもたちを主役とする音楽イベントを、市民の皆さんとの協働で開催するものでございます。

最後に、「4 地域との連携による芸術文化の創出」でございますが、地域との連携事業といたしまして、水戸市民会館、水戸芸術館、京成百貨店からなる、MitoriO地区をはじめとする中心市街地において、地域団体や商店会などと連携したイベントなどを行うことにより、水戸ならではの祝祭感を演出してまいりたいと考えております。

参考として、開館後の施設予約状況をお示しいたしました。

「全国商工会議所観光振興大会 in 水戸」や学会などの大規模コンベンションや、音楽コンクールをはじめとする芸術文化分野の大規模催事などが、水戸市民会館で多数予定されているところでございます。

私からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

主な質疑応答

記者:開館記念式典イベントには著名人がいらっしゃり、県外からの来場者も多いと思うが、宿泊施設、駐車場、交通機関は整備されているのか。
市長:宿泊施設については、水戸市には約4,000室あります。観光都市として、既にインフラは整備されているので、十分対応できると考えています。
駐車場については、水戸芸術館の東側に整備中で、開館に間に合うよう整備してまいります。また、周辺には9,000台を超えるコインパーキングがありますので、周辺のコインパーキングの利用なども呼び掛けていきます。
都内へのアクセスとしては、特急電車の最終便が午後9時53分発です。できれば宿泊施設を利用していただきたいところですが、当日帰るための手段も用意すべきかと考えています。先日、バス会社の社長に確認したところ、臨時バスの運行も調整可能だということでした。交通機関に関する課題等については、一つずつクリアしていきたいと考えています。

記者:MitoriO地区の完成について、まちづくりにどの様な影響を与えると考えているのか。
市長:市民会館が担っていることは、一つ目は、水戸市の弱点であるコンベンション機能の強化です。二つ目は、水戸市のポテンシャルである芸術文化の振興をしっかり図っていくことです。三つ目は、水戸市の課題である中心市街地の活性化につなげることです。
中心市街地の活性化については、商店会、商工会議所、水戸観光コンベンション協会など民間の方に、いかに協力いただけるか、本気で取り組んでいただけるかにかかっていると考えています。市では、60万人の集客に努めますが、そのお客様を自分たちのサービスでどのように呼び込むかの工夫を考えて欲しいです。商店会、商工会議所、そして水戸観光コンベンション協会には青年部が出来ましたので、自らが生き残るための策をたてていただき、民と官が一緒になって中心市街地の活性化につなげたいと考えます。

記者:年間60万人の利用を目標に掲げているが、初年度の利用者はどのくらいの数を見込んでいるのか。
市長:年間利用者目標が60万人ですので、1か月で5万人、1日1,600人強が目標数となります。初年度は9か月間しかないので60万人は達成できないかもしれませんし、あるいは、いち早く見てみたいという来館者で、60万人を超えるかもしれません。館内にはくつろげるスペースが多数あるので、学生の勉強の場として、あるいはビジネスパーソンが仕事や勉強の利用に、キッズスペースもあるので子どもの遊び場、高齢者のおしゃべりの場に使っていただくなど、指定管理者に催事を企画いただき、1日当たり1,600人を超える人に来館いただけるよう努めていきます。

記者:多額の事業費を投じているが、費用対効果をどのように考えているか、収入はいくらを見込んでいるのが伺いたい。
市長:年間60万人の利用により、48億円の経済効果があると試算しています。
年間の経費としては、指定管理料に約3億7,000万円を予算計上しています。市民会館の運営は、公共政策であり、コンベンション機能の強化、芸術文化の振興、中心市街地の活性化を目指すための投資であることから、単純に投資に対するプラス・マイナスを計ることはできません。しかし、多額の赤字により市の財政を圧迫し、他の事業に影響を与えるようなことがないよう、財政規律をしっかり守って運営していくという認識はしっかり持って臨みます。

記者:広く市民に利用してもらいたいとのことだが、それ以外の利用について考えていることはあるのか。
市長:水戸市民会館という名の通り、市民が親しみやすく使いやすい会館であり、健康増進や生涯学習の拠点となることを願っています。
合わせて、水戸市は県庁所在地としての責任を果たすべきだと考えています。いばらき県央地域連携中枢都市圏構想も始まりましたが、私たちは独自の文化圏と経済圏をつくっていかねばならないと考えています。それには拠点が必要であり、水戸市以外にこの規模の施設を持てる自治体はなく、いばらき県央地域の方に利用いただき、経済圏や文化圏をこのエリアでつくり上げていくという役割を果たしたいと考えています。

記者:水戸芸術館との連携事業を予定されているが、水戸芸術館とのすみ分けはどのように考えているのか。また、水戸芸術館の予算を削る予定はあるのか。
市長:水戸芸術館は、独自の自主企画を持っているので、その活動を続けるために、予算を削ることはありません。むしろ水戸芸術館の特性を生かして新たな事業を展開して欲しいと考えています。市民会館との連携や補うしあうことは考えられます。水戸芸術館には30年間に積み上げたコンテンツがあるので、そのコンテンツを使ってもっと多くの人を呼びたいといったときに、会場を市民会館に移して公演するといった連携が生まれてくるかと思います。
水戸芸術館副館長:新市民会館と水戸芸術館の連携についてですが、開館記念式典の野村萬斎さん出演の狂言「三番叟」は、30年前の水戸芸術館のこけら落としでは、父・野村万作さんに出演いただいたことがきっかけです。野村万作さんには、その後も「伝統芸能のススメ」シリーズに出演いただき、今年4月には、28回目となる公演を行っていただいた縁があります。
ピアノ開きミニコンサート出演者の野平一郎先生は、2008年から2010年の3年間、水戸芸術館でモーツアルトのピアノ演奏会を開催いただきました。前吉田館長がご存命の時で、日本で一番ピアノに通じている人として野平先生を指名し、企画をお願いした経緯があります。野平先生には、市民会館のピアノ選定をお願いしています。
水戸芸術館は、音楽、演劇、美術の3事業を自分たちで創ることを特徴としています。その特徴を生かし、水戸芸術館連携事業の演劇部門では、「吹奏楽部バンザイ!!」を公演し、演出には深作健太氏を迎えます。深作氏は、水戸芸術館で音楽劇「夜のピクニック」を演出した経緯があり、父である深作欣二監督が水戸市出身であり、親子にわたり水戸に強い思い入れのある方です。
美術部門では、市民会館、京成百貨店、水戸芸術館を合わせたMitoriO地区で、現代美術作品の展示を行い、回遊性を高める内容を企画しています。
音楽部門では、水戸芸術館と関わりのある音楽家によるコンサートを、市民会館大ホールで開催する予定です。
水戸芸術館としては、隣に市民会館が出来ることで、相乗効果により、今まで以上に活動の幅を広げられると考えています。

記者:指定管理者に学芸員を配置するのか。
市長:学芸員は配置しません。指定管理者には、選定する際の仕様書に基づき、それを実現するための人材を揃えてもらいます。その仕様書では、学芸員は求めていません。指定管理者は、自ら公演等を企画するとともに、会場を貸し、指定管理料で運営できる努力をすると思われます。企画面では、水戸芸術館が最高レベルのものを持っていますので、市としては、連携を図りながら運営していきたいと考えています。

記者:こけら落とし公演の「ゆず」コンサートは、何人の収容を考えているのか。
市長:大ホールで開催しますので、上限の2,000人を考えています。

記者:開館記念式典イベントは、市民も観覧できるのか。
市長:関係者席を500~600人用意しており、残りについては、市民が観覧できるよう検討しています。

記者:開館日を7月2日としたのは、何か特別な理由があるのか。
市長:7月ということは決まっていましたが、2日としたのは式典に出演いただく方の日程を調整して決めました。

記者:市民の利用について、既に予約を受け付けているのか。
市長:市民の利用については、2023年1月から一般利用の申込受付を開始します。

記者:G7サミットの利用について、調整は進んでいるのか。また、全館を利用するのか。
市長:先日、警察庁との調整が始まったところであり、ほぼ全館使用する予定です。

記者:工事の進捗と市民会館の事業費について伺いたい。
市長:今月中に完成し、引き渡しを受けます。事業費は192億5,000万円です。

記者:裁判が続いているが、訴訟している人たちにどのように対応していくのか。
市長:裁判についての答弁は差し控えます。市では、指定管理者と連携し、市民に対して、「みる」、「きく」だけでなく、市民が主体的に活動できるよう情報を発信してまいります。