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記者会見での発言内容を要約したものです。(みとの魅力発信課作成)
日時:令和4年1月25日(火曜日)、午後2時~午後3時
皆様方には,急なお呼びかけにもかかわらず,お集まりいただきましてありがとうございます。
ご存知の通り,茨城県内,水戸市におきましても,オミクロン株等の影響により,新型コロナウイルス感染症が急拡大しており,保健所の体制や業務を見直さなければならない状況です。
このことにつきまして,記者の皆様と情報を共有させていただくのと同時に,発信していただいて,市民の皆様方の安心につなげていければという思いから,本日,臨時記者会見を開催したところです。
記者の皆様には,ご理解をいただきましたことに心から感謝を申し上げます。
さて先ほど申し上げました通り,新型コロナウイルス感染症が急拡大しておりまして,保健所の業務が増大している状況です。
このような状況の中で,保健所の業務を従来のまま続けておりますと,本当に業務が停滞をしてしまう状況です。
したがいまして,市民の健康等と命を守っていくために,当面の間,保健所の業務,いわゆる活動につきまして,重点化を図っていきたいと思っております。
もちろん県や国の指針等によりまして,同居家族を濃厚接触者として検査をするということは,当然,水戸市もやっていきたいと思っております。
ただ,今までのように,ほぼ全員の濃厚接触者の調査は行えないということでして,同居家族以外に,重症化やクラスター化が懸念されるような,そういう状況においては,独自で調査を行っていくということです。
例えば,医療機関の従事者,福祉施設等の従事者,入所者の方,幼稚園,保育所,認定子ども園の職員や園児等につきましては,クラスターが発生する心配もありますし,入所者は重症化等の心配もありますので,ここは重点化してまいりたいと思っております。
このことによりまして,市民の皆様方には,濃厚接触者になっているのになぜ検査がないのだと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが,記者の皆様にご協力いただいて,市民の皆様に情報提供をしていただくなど,我々も,様々な媒体を使い,市民の皆様方に,10日間の自宅待機をお願いしてまいりたいと考えています。
症状が出たとか,発熱したときの対応について,情報をしっかり発信していきながら,市民の安心につなげてたいと思っております。
現在,公立小中学校におきまして,陽性となる児童生徒が相当数出ているところです。本日も,50前後の学級閉鎖をしています。
先ほど申し上げました通り,保健所の業務が非常に多くなっておりますから,この児童生徒すべてに,PCR検査をすることができません。
そこで,児童生徒の皆様には,10日間の自宅待機をお願いをしている状況でございまして,なぜPCR検査をしないのかという,保護者からのお問い合わせについては,私どもでしっかりお答えをさせていただきます。
また,学級閉鎖の間,オンライン授業をしておりますので,児童生徒とはオンラインで繋がっており,健康観察をしております。何か心配事があれば,オンラインを通して,子供たちの様子を伺うことができますので,そこはしっかり,子どもたちの健康観察をして,何かあれば,発熱外来を紹介するとか,保健所と連携をとる体制は,学校側で整えているところです。
もちろん,オンライン授業によって学習の遅れがでないような対応もしているところでございます。
そのような,これまで保健所がやっていた部分について,できないところが出てきますので,そこは学校側でカバーをするなどの形で,保護者や児童生徒の方々に安心していただこうと努めているところです。
また保健所の業務を停滞させないために,本庁から,相当数の職員も派遣をしているところでして,これから感染が拡大するであろうということを想定しながら,追加の職員派遣も,今準備をしております。
後程,質問等を受けさせていただきますし,また詳しい詳細については,担当から説明をさせたいと思いますので,どうぞよろしくお願い申し上げます。
まず初めに,カラーで印刷されている,本日の資料をご覧ください。
まず1ページ目,「保健所活動の重点化を図ります」です。
先ほど,高橋市長からお話いただきましたとおり,市内におきましても,オミクロン株の新規感染者や濃厚接触者が増大している状況です。
水戸市保健所といたしましてはこれまで,市民に対してなるべく丁寧な対応に努めておりましたが,これまで通りの検査や調査は,すでに保健所の業務を停滞させるような状況を招いているというところです。
このため,市民の健康と命を守るため,当面の間,保健所活動の重点化を図らせていただきたいと考えてるところです。
具体的内容としましては,陽性者が発生した場合に,濃厚接触者として,市が調査を行う方について,記載の通りにしたいと考えているところです。
まず,県の方針と同じ形で,同居家族の方の調査を行います。同居家族以外のうち,医療機関の従事者,福祉施設の従事者・入所者の方,幼稚園,保育所,認定こども園の職員,園児等,これらの方々につきましては,重症化やクラスター発生防止の観点から,水戸市独自に調査を行いたいと考えております。
※印にも記載させていただいておりますが,企業・事業所で要請者が発生した場合は,調査が行われませんので,それぞれの企業・事業所において,濃厚接触者と考えられる方を判断していただき,自宅待機を行うなどの対応を講じていただきたいと思います。
2ページをご覧ください。
市立小中学校,義務教育学校における対応です。
保健所活動の重点化に伴いまして,市立小中学校,義務教育学校における濃厚接触者の調査も,保健所では行わないことになります。
そのため,市立小中学校,義務教育学校で陽性者が発生した場合の対応として,陽性者が在籍する学級を学級閉鎖とし,学級の児童生徒は濃厚接触者とし,10日間の自宅待機とさせていただきます。また,感染拡大の状況により,学年閉鎖等も検討して参ります。
その他の感染拡大防止に向けた対応等としまして,部活動につきましては,1月21日金曜日から,当面の間,中止となっております。
教育活動につきましては,感染リスクの高い合唱や接種を伴う運動等の活動や,係活動・委員会活動など,学級や学年をまたぐ活動等を中止といたします。
学習保障といたしましては,オンライン授業や,プリント学習を実施してまいります。
開放学級については,感染対策を講じながら開設いたします。
また,別紙として,「市民の皆様へ」という市長からのメッセージを配布させていただいております。
大きく三つの項目になっておりまして,1番目の「新型コロナの感染拡大の対応」につきましては,先ほどの保健所活動の重点化についてです。
2番目の「市立小中学校,義務教育学校への対応」につきましては,学級閉鎖の説明のことです。
3番目の「ワクチン追加接種など感染症対策の徹底」につきましては,現在の感染拡大に伴いまして,ワクチンの追加接種を早期に行っていただくようご協力をお願いするものです。
また,一人一人の感染症対策,こちらが非常に重要ですので,この一人一人が地道な取組を行っていただくよう,お願いをしているところです。
資料の説明については以上です。
記者:濃厚接触者の調査について,県も業務がひっ迫していますが,市は対象を広げて対応可能なのか。また,オミクロン株は,非常に感染しやすい特徴を持っており,濃厚接触者の調査はどのくらいの意味があるのか。
保健所長:まず,濃厚接触者の調査について,もし家族で患者さんが出たとすると,その場合の濃厚接触者は,4人程度の,かなり限られた数でした。一方,学校で1人の陽性者が出ますと,多くの濃厚接触者が出てくる可能性があり,保健所の業務への負担が大きくなります。ただし,クラスターが発生する可能性が非常に高い所や重症化しかねない方たちがいるような所は,やはり最後の最後まできちんと調査しながらその感染管理,拡大防止の対策をとることは必須ですので,それはできる限り持続していきたいと考えています。2点目の質問ですが,これは非常にお答えするのが難しいところです。先ほど申し上げましたように,従来の株に関しては,疫学調査をやることで,かなり,感染拡大のスピードを抑えることができました。一方,オミクロン株の特徴としては,感染のテンポが速く,短時間で,いつどこで誰から感染したかわからないといったような状況であるというのが感染拡大の大きな原因の一つと認識されております。そのような観点から,行動を遡った調査でどこから感染したということに関してはあまり意味がありません。しかし,陽性になった方にはどういうふうな形で,接触をした方たちがいるか,今後感染のリスクはどの範囲にあるかいうことに関しては,早期にきちんと情報提供することで,知らないうちに感染してしまうということのリスクを,市民の方たちに,強くお知らせして,感染対策を同時に進めていかないといけないと考えております。
記者:50前後の学級が学級閉鎖しているとのことだが,どの時点の数か。また,学級閉鎖はいつから行われ始めたのか。
教育長:今日現在,18校で50学級が学級閉鎖しております。これは,現在の数字であり,夕方から夜にかけて,増える可能性はあります。学級閉鎖したところは,オンラインで通常の時間割どおり授業を行います。まずは,ホームルームで健康観察をして,体育の授業などは,室内や庭先でできる運動を取り入れています。
記者:学級閉鎖の期間は10日間ということだが,起算日はどのように決められているのか。また,保健所活動の重点化は,本日からということでよいか。
学校保健給食課長:陽性になった児童生徒が最後に登校した日の翌日から起算して10日間となります。
市長:学校での対応はすでに始まっています。保健所活動の重点化は,すでにホームページ等でお知らせをしていますが,市民の皆様全員がホームページにアクセスするわけではありません。これまで,濃厚接触者全員がPCR検査を受けることができましたが,現在は行っていないということが十分に伝わっていないこともあり,記者会見という形でメッセージを届けさせていただきました。また,保健所では,感染の拡大を防ぐためにできる限りのことはやってきましたが,本日,明確に重点化した業務をスタートさせるということになります。
記者:学校では,陽性者が一人でも出たら学級閉鎖を行うのか。また,本庁から相当数の職員を保健所に派遣するとのことだが,具体的な人数を教えてほしい。また,1月からの陽性者の急増で,保健所の業務で起きている問題はあるか。
教育長:一人でも陽性者が出たら,学級閉鎖を行います。
保健医療部長:本庁から職員を派遣していただき,第5波からは30人ほどで業務を行っています。第6波では,本庁からの職員派遣と保健所内での応援も含み70人程度が業務に当たっています。現在さらなる増員を要求しており,90~100人程度の体制になります。
保健所長:一番影響が出ているのが,患者の発生届の業務です。第5波の時は,一番多い時で8月11日の31人。第6波では84人となっています。流れといたしましては,まず医療機関から発生届が出されます。その情報を整理し,聴き取りを行い,濃厚接触者がいれば,その方の検査や健康観察などが必要であり,1日50人程の対応で精いっぱいです。また,PCR検査を自前で行っていますが100~120回程度が限界であり,クラスターが発生したときは,保健所の機能が果たせなくなります。
記者:学校で陽性者が出て,入試日当日が自宅隔離期間に該当した受験生の対応はどうなるのか。
市長:PCR検査で陰性確認され,症状がなければ別室で受験することができることは確認できていますが,このPCR検査は,現在薬局で行っているものではなく,県が指定した場所で行い,陰性を証明する必要があることがわかりました。水戸市では,保健所設置自治体である強みを生かして,3月3日に試験が受けられるように教育委員会と保健所で連携し,3月1日にPCR検査を受けて陰性であれば,3月3日に試験を受けられるというスキームを考えています。
保健所長:PCR検査では,ある程度ウイルス量が増えないと陽性反応が出ません。感染後ウイルスが増えて,PCR検査で陽性反応するのが2日間から3日間ですので,3月1日にPCR検査を受けていただいて,陰性が証明されれば3月3日に安心して試験を受けていただけます。
記者:市内学校で陽性者が出ているがこれはクラスターが発生したということか。また,市内の幼稚園・保育所・認定こども園で陽性者が出た場合の対応はどうか伺いたい。
保健所長:1学級で複数人陽性者が出ている場合はクラスターになります。
教育長:幼稚園・保育所・認定こども園で陽性者が出た場合は,保健所と相談しながら個別に対応しています。現在,市内121か所のうち,全部休園が5か所。一部休園が2か所あります。
記者:学級閉鎖になっている学級の健康観察の方法について伺いたい。
総合教育研究所長:家庭で保護者に直接健康状態を見ていただくことに加え,学校でもオンライン上で子どもたちの表情を見て,健康観察をしています。
記者:政府の方針で,若者に対して,医師の診断がなくても自らの検査で新型コロナウイルス感染者と判断することが容認されましたが,水戸市でそのような予定はあるのか。
保健所長:症状が出たときと出なかったときで対応が変わってくること,医師の診断なしで届出を出せるシステムをどのように構築するかなど,準備をきちんと行わないと現場は混乱すると思います。
記者:企業・事業所で陽性者が発生した場合,企業・事業所に対して,保健所から指導などの関わりはないのか。
保健予防課長:陽性者が出た場合の対応について,わかりやすい資料を作成して企業・事業所に周知を図ってまいります。このほか,家族が陽性になった場合など,職場や家庭での対応についても周知徹底を図ってまいります。
記者:市立小中学校,義務教育学校における学級閉鎖等の対応は,私立の学校も行うのか。また,私立高校の入学試験に,陰性証明が必要な場合の対応はどうか。
市長:学級閉鎖等について,できる限り同じ対応をしていただきたいが,県から何かしらの通達が出ていないか後程確認します。入学試験については,子どもたちの夢を実現させたいとの考えのもと,私立高校の入学試験で陰性証明が必要ならば,対応してまいります。
記者:学級閉鎖の時,担任の先生は濃厚接触者に当たるのか。
教育長:小学校の担任の先生は,全教科を教えているので濃厚接触者に当たります。担任が無症状の場合,在宅でオンライン授業を行います。
記者:まん延防止等重点措置が適用された場合,水戸の梅まつりは開催するのか。
市長:まん延防止等重点措置の適用中は梅まつりを開催しないという内容が盛り込まれている開催要項について,実行委員会の役員に,1月31日を期限に書面決議を行っている。その結果を踏まえて,水戸の梅まつり実行委員長と協議して結論を出していきたい。私自身は,このような状況で,まん延防止等重点措置適用期間中に開催するのは見合わせなければいけないのではないかと考えています。