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記者懇話会要旨(令和3年4月)

ページID:[[open_page_id]] 更新日:2022年6月10日更新 印刷ページ表示

記者懇話会での発言内容を要約したものです。(みとの魅力発信課作成)
日時:令和3年4月19日(月曜日)、午後1時30分~午後2時30分

市長あいさつ

お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。

記者懇話会という、皆様と意見交換をする場を設けていただいたことに心から御礼と感謝を申し上げます。

また、報道機関の皆様におかれましては、日頃より本市の情報発信に多大なるご協力をいただき、心より御礼を申し上げます。

まず、新型コロナウイルスについてです。ここ1週間、水戸の感染症患者が大変多くなっています。第三波の年末年始よりも厳しい状況にあることを実感しています。保健所を中心に積極的に調査し、拡大防止に努めていますが、いくつか懸念材料があります。

保健所では、濃厚接触者へのPCR検査を行っています。濃厚接触者も増えていますが、驚くほど多いわけではありません。心配な点は、民間の医療機関から報告される感染患者が増えていることです。記者の皆様へは、濃厚と新規という区分で感染者数を報告していますが、このところ新規が非常に多くなっています。新規の区分のうち、どこで感染したのかわからない方が増えていることが懸念材料です。今後も、感染者の行動履歴の詳細を確認し、感染経路をたどり拡大を封じ込める努力をしていきます。

もう一つの懸念材料は、子どもたちへの感染が増えていることです。昨年まではそれほど多くなかった家庭内での感染が増え、親から子どもへ感染することが顕著となりました。子どもに感染すると、幼稚園、保育園、小・中学校等に影響が及び、場合によっては学級閉鎖、学年閉鎖、部活動の中止、学校全体を閉鎖しなければなりません。また、感染者の行動範囲が広いほどPCR検査をする児童生徒が増えることになり、学校も大変ですが、保健所の仕事が増えてひっぱくすることになります。何よりも、子どもたちの不安、保護者の不安、学習が止まることへの不安、さらに、様々なイベントや学校行事を中止にせざるを得ないことへの不安に繋がりますので、家庭内で、特に子どもたちを守っていくことへの努力をお願いしなければなりません。それには、感染の傾向を捉え、対策を講じていきたいと考え、保健所には感染傾向の分析を指示しました。市町村には、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を発する権限はないので、啓発と呼びかけとお願いしかできません。危機感を持って、やはり首長が自分の言葉で発信をすることが大切です。今日、早速、学校には指示をして、保護者宛てにお願いし、私個人Ⅾでは、フェイスブック、ブログ、ツイッター、インスタグラムの全てを使用して、自分の言葉で発信しました。皆様に危機感を持ってもらうことにより、家庭内でも様々な対策を講じていただき、子どもの命と健康を守っていきたいと考えます。記者の皆様にもお気づきの点があれば、ご指摘、ご提案をいただければ光栄です。

この後、いくつかPRをさせていただき、皆様からの質問をお受けし、このコロナの難局を乗り切っていきたいと思っていますので、ご指導のほどよろしくお願い申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。

市長からのPR

二の丸角完成記念式典・古の水戸城址復興記念事業

※開催日程の変更等が発生したため、内容は削除します。

コロナワクチン関係

「水戸市新型コロナウイルス感染症ワクチン接種」についてご紹介させていただきます。

県において、クラスター対策の観点から、独自に接種の優先順位を緩和しました。それを受けて、市においても優先順位を変更しました。

これまでとの変更点は、一般の高齢者(65歳以上)に優先して、64歳以下の高齢者施設の入所者と64歳以下も含めた障害者施設の入所者が追加される点です。

この変更に伴い、従来の接種スケジュールに変更が生じます。一般の高齢者の予約受付開始は5月中旬、接種開始は6月上旬となる予定です。障害者施設の入所者等へはこれに先行して5月下旬に接種を開始する予定です。

なお、個別接種・集団接種へ協力いただく医療従事者への接種は、6月初旬に2回目の接種がすべて完了する予定です。また、高齢者より後の接種順位の方に対する接種開始時期は、ワクチンの供給状況を見極めて、今後、決定します。

6月上旬に開始する集団接種会場として、これまでイオンモール水戸内原とミオスの2か所としていましたが、新たに水戸オーパ、水戸市休日夜間緊急診療所の2か所を追加し、全部で4か所での接種を実施することとしました。

市としては、ワクチンの供給状況を見極めながら、県・医師会と連携し、円滑に接種が進むよう努めてまいります。

水戸市事業継続特別対策支援金

「水戸市事業継続特別対策支援金」についてご紹介します。

新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が減少した市内事業者を対象に一律の支援金を支給しており、令和3年3月10日(水曜日)から受付を開始しています。

令和3年1月から3月までのうち、前年又は前々年の同月比で、売上が50%以上減少した月があるなどの要件を満たした事業所に、法人については一律20万円、個人事業主については一律10万円を支援します。また、茨城県新型コロナウイルス感染症拡大防止営業時間短縮要請協力金の支給を受けている場合は、法人、個人事業主ともに一律10万円を加算します。

申請状況は4月13日の時点で622件、予算額5億円に対して執行額は1億540万円で、執行率は21.1%です。

申請期限は今年の6月30日(水曜日)までなので、該当する事業者の方は忘れずに申請してもらうよう、PRに努めています。

主な質疑応答

  • 記者:高齢者施設でのワクチン接種の進捗状況を伺いたい。
  • 市長:4月18日時点で、高齢者施設入所者等9,665人のうち、入所者85人、従事者82人の167人が1回目の接種を完了しています。接種率は1.7%、これは認知症グループホーム5か所の数字です。これからワクチンが順次届きますので、しっかり対応していきます。
  • 記者:優先順位の変更により対象となった、64歳以下の高齢者施設の入所者と64歳以下も含めた障害者施設の入所者の具体的な人数を伺いたい。
  • 市長:64歳以下の高齢者施設の入所者が約80名です。障害者施設の入所者及びその従事者が3,400人です。計約3,500人が、新たに優先接種の対象となります。
  • 記者:自治体によっては、医療従事者へのワクチン接種が進んでいないことから、高齢者用のワクチンを医療従事者に流用している例もある。水戸市の対応を伺いたい。
  • 市長:水戸市の集団接種と個別接種が始まるのが、6月の上旬です。それまでに、医療従事者全員が接種できる予定です。医師会に相談したところ、このスケジュールであれば流用の必要性はなく、予定変更による作業負荷を考えると従来のスケジュールを踏襲したいという回答でした。
  • 記者:現在、ウイルスが変異種かどうか、市からは公表できないが、今後、変異種が占める割合が増えたとき、市民向けに情報を伝える予定はあるか。茨城県が、日立市の飲食店で変異種のクラスターが発生したことを公表したが、水戸市としても同様の公表を行うつもりか伺いたい。
  • 市長: 変異種については、茨城県全体で取り扱うことになっているので、市独自の判断で公表できません。今のところ、水戸市で変異種の発生はほぼありません。ただ、今後、変異種が多くなった場合、市民の皆様にある程度注意喚起をしていかなければならないとは考えますが、市民の皆様の不安をあおるという危険性もあるので、慎重に捉え判断したいと考えます。増えてきてからでは遅いので、増加傾向が見られたときに、保健所の所長にも相談して判断します。
     飲食店でクラスターが発生した場合は、これまでと同様に店名を公表し、利用したお客様にはPCR検査を受けることをお願いします。それが変異種なのかを公表することは、結論として、拡大を防ぐことが優先事項なので、公表することで拡大防止の効果が期待できる状況か否かにより判断します。
  • 記者:ワクチンの集団接種会場を2か所増やして4か所にしたが、増やした理由を伺いたい。
  • 市長:市民の皆様の選択肢を増やすことで利便性を高めるためです。イオンモール水戸内原とミオスは市の西側に位置するので、市の中央に集団接種会場を増やしたいと考えていたところ、水戸オーパから申し出がありお願いすることにしました。休日夜間緊急診療所については、医師会にお願いし了承いただきました。
     個別接種会場は120か所、集団接種会場は4か所確保できました。巡回接種会場は市民センター等6か所での実施を予定しています。接種会場の準備は整いましたので、今後、コールセンターでの予約オペレーションを整えていきます。また、先般、集団接種のシミュレーションを実施しましたが、大変順調でした。この後も、様々な不測の事態を想定し、混乱なきよう準備を進めていきます。
  • 記者:高齢者への接種が始まった東京都の一部地域では、予約の電話が殺到し、コールセンターの回線がパンクする事態が発生したという。コールセンターの体制に問題はないか伺いたい。
  • 市長:東京都でのコールセンターへの電話の殺到は、ワクチンの量が十分ではない段階で予約を受け付けたことが原因と考えています。水戸市では、ワクチンが届いていない状態では予約を受けませんので、予約センターの回線がパンクするとは想定していません。
     4月1日からコールセンターを開設し、今は相談に応じています。開設当初は1日200件程度の着信があり、混み合う時間帯もありましたが、徐々に相談件数は減少し、現在は1日約150件程度の状況です。主な相談内容は、予約方法等に関することが31%、接種時期に関することが26%、接種場所に関することが13%です。今のところ、コールセンターの運用は順調であると認識しています。
     5月中旬から予約が始まりますが、その時に今の回線数でよいかは再度検討すると同時に、スマートフォン、タブレット、パソコンを操作できる方やご家族の協力のもと、コールセンターではなくウェブで予約してもらうようしっかり案内していきます。
  • 記者:先週、東海第二原発の視察に行かれ、熱心に質問されていたが、事前に思っていたこととの相違点はあったのか。また、広域避難計画についても伺いたい。
  • 市長:特別の驚きや相違点はありません。原電では、粛々と新規制基準に基づいた設計図通りの工事を進めていることを改めて確認したということです。また、2022年12月中に工事が完了するというスケジュールについて、一定の目安を押さえておきたく、疑問に思うこともあり質問しました。今後も、工事のスケジュールや内容等については、定期的に報告を受け、場合によっては視察を行い、進捗状況はしっかり頭に入れておきたいと考えています。
     広域避難計画は、40を超える避難先自治体というステークホルダーがいるので、しっかり調整していきます。今は、協定書を結んだだけなので、具体的に、資機材の提供、人員体制のやりくり、場所も現在は大まかなので実施に足りているのか、コロナ禍を考慮した際はどうなのか、様々なことを綿密に調整する必要があります。あわせて、避難先自治体だけでなく、茨城県や国、避難先の県等との様々な連携協力が必要です。
     先日の原電とのやり取りでは、避難計画をつくるために、どういう被害が起こるから、どういうふうに避難しなければならないのかを示してほしいと要望しました。
     広域避難計画をつくるのは、様々なステークホルダーのご理解とご協力なしにはできないので、相当な時間が必要で、いつになるとはっきり示せないのが現状です。しかし、避難計画をつくる責任がありますので、しっかり取り組んでいきます。
  • 記者:1月に開催できなかった成人式を5月5日に開催するが、今後の感染状況によっては開催直前での変更を想定されているのか伺いたい。
  • 市長:感染防止対策については、様々な面から対策を講じています。少し冷酷だと思いますが、まん延防止等重点措置の実施区域にお住まいの方は来場を控えてもらうよう情報発信しています。実行委員会がLINEを使って呼びかけていますので、この情報はほぼ全員が受け取っていると思われます。不安視する声が高まるなど状況によっては、会場入り口で身分証明書等を確認し、該当エリアの方にはお帰りいただくことも多少視野に入れていますが、行政の判断ではなく、実行委員会の意見も尊重し対応したいと考えます。
     あわせて会場のオペレーションが重要ですが、アダストリアみとアリーナは換気の機能が非常に優れています。
     また、通常出席率は70~80%と高いのですが、1月から5月に変更したことで、都合が悪く出席できない人や、まん延防止等重点措置の実施区域に住んでいる人を想定し、加えて午前・午後の二部制にしたことで、会場が密になることはないと考えます。
     式典後の会食、飲食は控えるようホームページ等でお願いしていますが、引き続きラインでの呼びかけも行っていきます。
     茨城県の44の自治体のうち18は1月に成人式を実施しましたが、成人式が感染元という報告はありませんでした。こういった例もあるので最大限の注意を払い、よほどのことが起きない限り実現させたいというのが私の気持ちで、実行委員会と調整しながら進めていきます。
  • 記者:オリンピックについて、水戸市では茨城県とひたちなか市とともにベルギーと事前キャンプの締結を行っているが、現在把握していることがあれば伺いたい。
  • 市長:現時点ではスケジュール等何も情報は入っていません。入国やその後の移動については、PCR検査の実施やホテルや練習会場への移動手段など国等のガイドラインに基づいて行われると思うので、市民の皆様に心配や不安をかけないような形で迎え入れしたいと考えます。ホストタウンのメリットは市民交流だと思いますが、今回はそれがかなわず残念です。頭を切り替え、今回ご縁をいただいたことで、ベルギーの選手の皆様が、日本に来て、水戸で合宿できてよかったと思っていただけるよう応援したいと考えます。
  • 記者:茨城ロボッツがプレーオフ進出を決めたことについて、気持ちを伺いたい。
  • 市長:私も土曜日に観戦に行ってきましたが、その場で茨城ロボッツの2位が確定し、1位の群馬とは決勝戦まで対戦することはなく、優勝できなくとも2回勝てばB1に昇格できます。長い間B1を夢見て、市民もブースターも期待し、茨城ロボッツもそれを目標に戦ってきたので、大きな期待を寄せています。是非、B1の景色をこの水戸で見てみたいですし、水戸市民、茨城県民にも見てもらいたいです。それによって地域に対する誇りや郷土愛を高め、さらに皆でこの地域を盛り上げていこうという機運が醸成されたらよいと思っています。B1昇格が決まったら懸垂幕を掛けるなど、市民の皆様と一緒にお祝いできる演出を考えたいです。
  • 記者:今年のNHK大河ドラマは渋沢栄一をモデルとした「青天を衝け」で、徳川斉昭や慶喜が登場し、渋沢にとってもゆかりの地として水戸が紹介される。これが水戸への誘客につながるという期待感はあるか伺いたい。
  • 市長:「青天を衝け」は私も毎回見ていますが、前回も水戸学といった言葉が全国放送で流れ、非常にありがたく思っています。ここはチャンスと捉え、古の水戸城址復興イベントや水戸城二の丸角櫓の完成記念を通して、内外にしっかり水戸の歴史の奥深さをアピールしていきたいと考えます。残念ながらコロナ禍で、市外から来てほしいと言えないのが歯がゆいです。渋沢栄一氏と水戸との縁からアピールする方法が見つかったので、大河ドラマという単発で終わるのではなく、一万円札の渋沢栄一と水戸、というストーリーをつくり継続的なアピールを行っていきます。
  • 記者:歴史的なまちづくりをどのように役立てていくのか伺いたい。
  • 市長:まずはしっかり足元を固めたいと考えていて、それは、水戸市民の郷土愛を醸成することに生かすということにつながります。1609年に徳川頼房公が入封して水戸藩が成立し、その後どのような歴史変遷をたどったのか、郷土教育・歴史教育の中で伝えていきたいと考えます。
     その際に、教科書で示すだけでは興味を持たれませんので、やはり見ることができる現地をつくる必要がありました。市長に就任した10年前は、城下町の面影が全くありませんでした。弘道館はありましたが、当時の年間来場者は5万人ほどでした。そこで、世界遺産の登録に向けた様々な活動を行い、日本遺産の第一号に認定され、弘道館の来場者も今は年間9万人まで増えました。そうなったのも、水戸市民が弘道館や水戸の歴史を学ぶようになり、自らが水戸の歴史と魅力を情報発信するようになったからです。
     弘道館に来ても、この辺りが水戸城だったと想像できるものがなかったので、白壁塀や二の丸展示館の整備を行い、さらに水戸城大手門や二の丸角櫓の復元整備を行い、歴史的建造物や景観整備がこの度完了しました。弘道館から、大手門をくぐっていただき、水戸城二の丸角櫓を観て、義公誕生の地を回ってと、水戸学の道を回遊してもらうことで、観光地としてのボリュームが出てきました。周辺の飲食店にも戦略を練ってもらい、中心市街地の活性化につながる戦略を立てたいと考えています。
  • 記者:水戸の歴史というと天狗党や佐竹家もあるが、それも含めたアピールを考えているか伺いたい。
  • 市長:水戸の歴史を語る際、まず水戸光圀公で、その後幕末まで飛んでしまう傾向がありましたが、今から500年以上前の1500年代の歴史についても起こったことは、しっかりアピールしていきたいと考えます。佐竹家については、研究会が発足し、展示会なども開催するようになりました。
     天狗党と諸生党の争いについても、どちらがよいのか悪いのかではなく、大切なのは史実をしっかり捉え、国を憂うる気持ちがあって戦ったという事実を後世に伝えていくことだと思います。市民の皆様が、歴史を学び、水戸ってすごいところだと思い、それを外にもアピールしてもらうことにつなげたいと考えます。