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市長記者会見要旨(令和7年11月26日)

ページID:0114007 更新日:2025年12月2日更新 印刷ページ表示

記者会見での発言内容を要約したものです。(みとの魅力発信課作成)
日時:令和7年11月26日(水曜日)、午後3時~午後4時20分

市長あいさつ

 お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。
 報道機関の皆様におかれましては、日頃より本市の情報発信に多大なる御協力をいただき、心より御礼を申し上げます。
 10月26日に開催した第10回記念水戸黄門漫遊マラソンは、心配された雨は降らず、1万人を超えるランナーに参加していただき、無事に終えることができました。おかげさまで、ランナーのポータルサイト「RUNNET」の評価で、7,000人以上の大規模大会では、全国1位の評価をいただいているところです。これも、水戸市陸上競技会、協賛していただいている各企業・団体、ボランティア、ランナー応援隊、沿道で応援してくださる皆様など、多くの皆様に御協力いただいた結果だと考えております。
 このマラソン大会は、スポーツ振興、健康増進のほかに、市民協働のまちづくり、いわゆるまちの一体感を生み出していくことを目的として開催しているところであり、結果として生み出されていると考えています。これからも、市民の皆様にはもっと大会に関わっていただいて、市民協働のまちづくりを進めるための大事なイベントにしてまいりたいと考えております。
 また、秋口から各地域で、ふれあいまつりなどの様々なイベントが催されています。町内会加入世帯が減っている大変な状況の中でも、地域でこどもたちが楽しめる場を作ってくださっているのをとてもうれしく思います。
 さらに、民間でも、千波湖などでこどもたちが喜んでくれるようなイベントを開催してくださっています。こどもたちにこのような楽しめる場を提供してくださることは、まさに、「こどもまんなか社会」を目指している水戸市の政策とも合致しています。
 このように民と官がしっかり連携・協力しながら、市民協働のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。

提出案件概要説明

 それでは、令和7年第4回水戸市議会定例会に提出する案件を、発表させていただきます。
 初日に提出する案件につきましては、議案34件、報告14件の合計48件でございます。
 このうち主なものにつきましては、
 まず、条例につきましては、アダストリアみとアリーナのスイートルーム新設に伴い、その利用料金を定めるとともに、介護保険料の普通徴収に係る算定方法を見直すための改正などを行ってまいります。
 条例以外の議案としましては、水戸芸術館をはじめとする市有施設について、指定管理者の指定更新を行うとともに、五軒市民センター及び旧小吹清掃工場粗大ごみ処理施設等の解体工事、第四中学校校舎増築工事並びに常澄健康管理トレーニングセンター長寿命化改修工事の請負契約の締結などを提出してまいります。
 補正予算につきましては、国や関係自治体と協調し、大洗鹿島線の車両更新等を支援するとともに、水戸黄門ふるさと寄附金について、現在の寄附状況を踏まえ、返礼品等の経費の増額を図ってまいります。
 そして、最終日には、任期満了に伴う人事案件3件の提出を予定しております。
 それでは、これらの概要につきまして、担当が御説明申し上げますので、よろしくお願いいたします。

(財務部長、財政課長説明)

主な質疑内容

記者:現在編成中である来年度の予算案について、どのような分野に力を入れていくか、現時点での構想を伺いたい。
市長:令和8年度予算編成の基本方針としては、「水戸市第7次総合計画―みと魁・Nextプラン―の着実な推進」、「水戸の未来を支える持続可能な財政基盤の確立」の2つを掲げました。
 「みと魁・Nextプラン」の前期基本計画については、令和8年度が折り返し地点に当たることから、計画に定める目標指標の確実な達成を目指し、位置付けた施策を着実に推進してまいります。             
 このうち令和8年度予算における最重要課題は、人口減少問題への対応です。
 少子化に伴う急速な人口減少を抑制し、本市が将来にわたって活力を維持し、持続的に発展していくため、子育て世帯や若い世代にとって魅力的な施策を積極的に展開していきたいと考えております。中・長期的視点からは、安心してこどもを生み育てることができる環境づくりを進め、短期的視点からは、若い世代の流入促進・流出抑制を図っていきたいと考えております。
 そのため、子育て世帯が暮らしやすいと感じる環境づくり、こどもが主体的に活動する仕組みづくり、若い世代が水戸で挑戦・活躍する基盤づくりの視点のもと、重点プロジェクトとして位置付けました、「みとっこ未来プロジェクト」と「若い世代の移住・定住加速プロジェクト」を具現化する施策については、選択と集中の考えのもと、限られた財源を重点的に配分し、最優先で取り組んでまいります。
 現段階で申し上げられるこれらの施策の方向性でございますが、こども・子育て支援については、子育て世帯の経済的負担軽減策の更なる拡充を図るほか、こどもの遊び場づくり、デジタル技術を活用した行政手続きの簡素化や相談体制の充実などに取り組んでまいります。
 経済的負担の軽減策としては、これまで小・中学校給食費の完全無償化を実現するとともに、こども一人当たり3万円の小・中学校新入生応援金の支給を実施してきました。来年度予算においては、選挙公約にも掲げた第2子の0~2歳児保育料の無償化を検討していきたいと考えております。
 その無償化には、新たに3億円から4億円程度の多額の財政負担を要するため、実現は容易なことではありませんが、徹底した行政経営改革を推進するとともに、国の令和8年度当初予算や令和7年度補正予算の動向を注視しながら、国の支援措置を有効に活用することにより、どこまで進められるのか、予算編成過程で検討していきたいと考えております。
 また、人口減少抑制に向けて若い世代の移住・定住を促進するためには、水戸で働きたいと感じる多様な働く場の創出や快適な住環境等の整備も重要です。
 この実現に向けて、企業誘致の推進や中小企業の成長支援に引き続き取り組むほか、大胆な規制改革等により、従来の枠組みにとらわれない新規施策を積極的に提案するよう、全職員に指示したところでございます。
 この詳細は今後詰めていくこととなりますが、効果的かつ先進的であり、すぐに実行可能な施策については、積極的に予算に位置付けていきたいと考えております。
 さらには、市民生活や地域経済に大きな影響を及ぼしている物価高への対応についても、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。
 今後、臨時国会で審議される国の令和7年度補正予算においては、物価高対策として自治体向けの重点支援地方交付金の拡充等が盛り込まれる予定であることから、この財源を有効に活用しながら、本市の実情に応じた市民生活や事業者の支援をきめ細かく行ってまいります。
 あわせて、多くの人々に選ばれる都市となっていくためには、若い世代や子育て世帯だけでなく、全ての市民がそれぞれのライフステージに応じて、理想のライフプランを思い描けるまちであることが重要です。
 そのため、福祉・医療・救急体制の充実や防災・減災対策など、市民の命と健康、安全・安心な暮らしを守る基盤整備にもしっかりと取り組み、本市の総合力や魅力を高めていきたいと考えております。
 本市の財政状況は、少子高齢化に伴う社会保障費の増加をはじめ、人件費の上昇、物価高による公共施設の維持管理費や各種委託料の大幅な増加などにより、極めて厳しい状況にあります。
 厳しい財政状況の中、ただいま申し上げた各種施策に的確に対応していくためには、財政健全化を推し進め、財政構造の弾力性を確保しながら、将来にわたり持続可能な財政基盤の確立を目指していくことが重要です。
 そのため、税収の更なる増加に向けて、企業誘致や移住・定住策の推進、中心市街地の活性化等により、人口減少の抑制と地域経済の振興を図るとともに、水戸黄門ふるさと寄附金の拡充や市立幼稚園等の再編をはじめ、「水戸市行政経営改革プラン」に位置付けた、歳入・歳出両面にわたる行政経営改革の取組を着実に実行してまいります。

 

記者:水戸ホーリーホックは、現在、J1昇格争いの中にいる。地元のサッカーチームの躍進について、先の会見でもコメントをいただいたが、改めて市長の所感を伺いたい。
 また、スタジアム問題について、その後ホーリーホック側からの接触があるなど、進展があったかどうか伺いたい。
市長:水戸ホーリーホックが、シーズン最終戦を残して過去最高順位である2位にいることは、大変喜ばしいことです。
 J1昇格が最終戦までもつれましたが、J1昇格を目指して全力で戦い抜いてほしいと思います。
 来年の特別シーズンの開催にあたっては、ケーズデンキスタジアム水戸をホームスタジアムとすることでJ1ライセンスの申請を行い、条件付きではあるものの承認され、J1昇格後も本市でホームゲームを開催できると聞いております。
 水戸市としては、駐車場やトイレの不具合の不安の解消など、来場者に不快な思いをさせないための管理運営を心がけていきたいと考えております。
 新たなスタジアムの建設やケーズデンキスタジアム水戸の改修などについての相談は、水戸ホーリーホックから受けておりません。
 まずは、目の前のJ1昇格をつかみ取り、その後スタジアムをどうするかという話が水戸ホーリーホックから出てきてから検討することになると思います。
 その際は、水戸市の財政が許す範囲であるとともに、市民や議会に理解、承認していただける範囲で支援を検討していくことはやぶさかではないと思っています。
 なお、本日決まったことですが、最終戦のチケットはすでに完売していると伺っていることから、J1昇格のかかる最終戦を、ケーズデンキスタジアム水戸で応援できない市民の皆さんが一丸となって応援できるよう、アダストリアみとアリーナメインアリーナでパブリックビューイングを開催することといたしました。詳細は、ホームページでお知らせいたしますので、たくさんの方々の御来場をお待ちしております。

 

記者:水戸市泉町に複合施設「テツ・アートプラザ」が11月21日からホールとカフェがオープンし、来年2月には美術館が開館する。若者が集い、水戸市のにぎわいにつながるものと期待されるが、市長のご見解を伺いたい。
市長:中心市街地にテツ・アートプラザという新たな芸術文化・交流の拠点が誕生したことは、本市にとって大変喜ばしいことです。また、この度のオープンに際して、設置を進めてこられた、福田三千男理事長をはじめ、哲文化創造公益財団法人の関係者の皆様に、心からのお祝いと感謝の言葉を申し上げます。
 テツ・アートプラザについては、クヴェレ美術館、クヴェレホール、カフェの3つの施設で構成されており、そのうち、ホールとカフェについては、11月21日にオープンし、多くの市民の皆様にご利用いただいていると伺っております。
 ホールについては、普段は誰でも自由に使えるコミュニティスペースとなっています。市民会館のほかに、まちなかに若い人たちが気軽に集まり、語らうことのできるサードプレイスとなり、若者文化が育まれることを期待しております。
 また、貸切利用として、地域サークルや学校の活動における絵画展示、演奏会等の利用も想定していると伺っております。ホールの活用を通して、幅広い世代の方々が集まり、芸術文化をはじめ、様々な取組が活発となり、新たな交流が生まれる場所となることを期待しております。
 カフェについては、おしゃれで居心地の良い空間となっているので、若者をはじめ、多くの市民の皆様にご利用いただけるものと思いますが、観光客等も気軽に立ち寄れるまちなかの人気スポットの一つとなってほしいと願っております。その際には、ぜひ、まちなかを便利に移動できるみとちゃりを使いながら、回遊していただけたらいいなと思っております。
 美術館については、来年2月14日にオープン予定と伺っており、日本近現代の絵画・工芸作品、シルクロードの仏教美術や陶磁器など、本格的な美術品を展示するほか、地元作家の企画展などが予定されています。市民等が幅広い芸術文化を身近に楽しむ機会が増えることを期待しております。
 複合的機能を持つテツ・アートプラザについては、芸術文化の振興はもちろんのこと、多様な交流やにぎわいの創出、まちの魅力向上に寄与するものと考えております。
 中心市街地のにぎわい創出においては、水戸市民会館を訪れる年間100万人を超える来館者の周辺施設への回遊性を高めることが必要です。そのため、水戸市民会館、水戸芸術館とテツ・アートプラザ等の周辺施設との連携を図りながら、歩いて芸術文化を気軽に楽しめるまちづくりを進め、MitoriO周辺のにぎわいの創出につなげてまいりたいと考えております。

 

記者:選定療養費の補助制度が始まって以降、市内の学校からの救急搬送件数は何件あったのか。また、その中で、補助を受けたのは何件か伺いたい。
 また、市の補助では、「♯7119」又は「♯8000」に連絡することを条件にしているのか。していなければ、その理由を伺いたい。
市長:市立学校(幼稚園、認定こども園、保育所、放課後学級)の判断で児童生徒の救急搬送を要請し、万が一、選定療養費を徴収されることがあった場合に、徴収された選定療養費を補助する市独自の制度を、今年6月に創設しました。
 この制度は、年度当初までさかのぼって適用するものとしており、4月1日以降に選定療養費を徴収された者が対象となります。
 これまでのところ、申請件数は、ゼロとなっております。
 なお、消防局が把握している、今年4月1日から昨日までに要請された救急搬送の件数は1万838件で、そのうち、学校からこどもが搬送されたものは、42件です。このような中、申請件数がゼロとなっているのは、先生方の適切な判断がなされたものと考えております。
 補助制度を創設した意図としては、学校が、差し迫った状況の中においても、必要があると判断した場合には、迷いなく、救急搬送を要請することができるようにすることにあります。
 学校からの児童生徒の救急搬送の場合、救急搬送を要請するのは学校ですが、選定療養費を徴収されるのは、搬送された児童生徒の保護者となります。
 そのため、学校が、選定療養費を徴収される恐れがあることを意識するあまり、救急搬送をためらってしまう可能性を懸念していました。
 時間的に余裕がある場合には、「♯7119」又は「♯8000」に問い合わせ、救急搬送を要請すべきか否か、助言を受けることを推奨しており、それは、今も変わりません。
 しかし、1分1秒の判断の迷いで、処置の遅れを招き、未来ある児童生徒に重篤な後遺症を残しては大変なことになりますことから、救急電話相談に連絡することを補助の条件にはしておりません。

 

記者:重慶市と友好交流都市締結25周年に当たり、先月、重慶市を訪問されたかと思うが、現在の日中関係の影響等について、今後の交流への懸念事項等はあるか。
市長:懸念がないと言ったら嘘になるかもしれません。派遣団には市民が参加するので、安全に重慶市で過ごせるよう、派遣する際には様々なことを事前に確認する必要があります。
 一方、先月、重慶市を訪問した際には重慶市政府の皆様から手厚いおもてなしを受け、今後も両市の発展のために、そして平和のために交流していきましょうと約束をしたばかりです。
 国家間で難しい問題があったとしても、私たちは民間交流のような、地に足を着けた、人と人とのふれあいを大事にする交流を行ってきました。
 引続き、重慶市の皆様とは、友好関係を構築しながら交流プログラムを進めてまいりたいと考えております。

 

記者:重慶市との関係で、これまでの交流の成果と今後やっていきたいことを伺いたい。
市長:多文化共生社会を構築していく中で、外国とのつながりを持っていることは大事なことではないかと考えております。水戸市は、重慶市のほかに、アナハイム市、台南市と友好関係を築いており、このような外国とのつながりを持っていることは有利なことであると認識しております。
 コロナ禍前は、毎年、重慶市から経済団体の方々をお迎えして、お互いに経済や福祉などについて学び合っていました。こどもたちの交流では、卓球大会を開催しており、現在も続いております。
 それから、2年連続で若者を重慶市に招待していただいております。このことは若者が世界を知るきっかけとなっており、地域リーダーに必要な見聞や知見が広がったものと考えております。
 今後につきましては、台南市やアナハイム市の小学校と水戸市の小学校がすでに行っているように、両国の小中学生の交流を深めてまいりたいと考えております。
 また、先月重慶市を訪問したときに経済団体の会長と直接話ができ、今も連絡を取り合っております。ハードルは高いと思われますが、ビジネスにつながるようなこともできたらいいと考えております。

 

記者:令和7年度補正予算のうち、千波公園パークPFI事業における地中埋設物の処理に伴う追加費用に対する補償金について、追加費用と、その補償割合について伺いたい。
都市計画部長:追加費用は全体で約8,000万円でございます。その中で、項目ごとに調整を行った結果、約2分の1の本補正額となりました。内容としては、工法の変更に伴う建築の費用、設計の見直しのほか、着工時期が遅延したことに伴う費用となります。

 

記者:ケーズデンキスタジアム水戸の改修について、市としてどの程度補助できるかなど、詳細を伺いたい。また、J1に昇格すると、客数などが変わっていく。このことを踏まえた改修等の検討を行うのか。
市長:スタジアムの新設なのか改修なのか、水戸ホーリーホック側からの相談があって初めて検討するものですので、現時点で決まっていることはございません。検討するに当たり、市の財政状況、市民の理解、議会の議決が必要になりますし、市の重要政策を差し置いてスタジアムの改修等を行うことはできません。
 一方、毎試合1万人程度の観客が集まることを考えると、駐車場やトイレの不具合など、当たり前に使えなければならないところは修繕していかなければならないと考えております。
 とはいうものの、まずは、水戸ホーリーホックがJ1昇格を決め、J1で求められるものを水戸ホーリーホック側で考えていただく必要があります。
 その際、水戸市長一人に全責任を負わせ、水戸市役所だけに負担を求めるのでは、大変重すぎます。水戸ホーリーホックを支える全てのステークホルダーが責任と負担を共有することが大事であり、それができなければ、スタジアムの改修等は実現できないのではないかと考えております。

 

記者:茨城県市長会と町村会で外国人との共生に関する特別委員会を開き、外国籍の住民が多い常総市が詳細な資料を出して、国に法整備を求める方向で進んでいる。このことについて市長の所感を伺いたい。
市長:日本の人口が減少し、外国人労働力に頼らざるを得ないという状況で、今後水戸市でも外国人は増えていくことが予想されるので、常総市の状況は他人事ではないと思います。
 他市において、外国人の給食費や税金の滞納率が比較的高いという事実もありますので、外国人を含めた公平公正な社会を作ることは必要であると考えております。
 このようなことから、私は今から学んでおかなければならないと思い、この特別委員会に参加し学ばせていただいています。
 常総市で起こっている状況を水戸市に置き換えたときに、どのような対応ができるかについては、今後起きることとして、今から考えておく必要があると思います。