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北海道から岩手県付近の、太平洋沖の日本海溝・千島海溝沿いでは、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)のように、モーメントマグニチュード(Mw)7クラスの地震が発生した後、さらに大きな地震が発生した事例が確認されており、このような地震発生のメカニズムが特徴となっています(図1)。
過去の地震の発生履歴から、日本海溝・千島海溝沿いでは、津波を伴う地震の発生が切迫している状況にあると考えられており、気象庁と内閣府では、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定震源域とその周辺で、Mw7以上の地震が発生した場合には、大地震の発生可能性が平時よりも相対的に高まっているとして、後発地震への注意を促す「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の運用を開始しました。
※先に発生した地震を「先発地震」、これ以降に引き続いて発生する大規模地震を「後発地震」と呼びます。
図1…日本海溝・千島海溝沿いでの後発地震の発生事例
(「北海道・三陸沖後発地震注意情報防災対応ガイドライン」より)
※注意情報の発信頻度は、過去の地震の発生履歴を踏まえると、概ね2年に1回程度と見込まれています。
※注意情報は、後発地震の発生可能性が平時よりも相対的に高まっていることをお知らせするもので、必ず後発地震が発生するというものではありません。
※実際に後発地震が発生する確率は、世界の事例を踏まえても低いものの、巨大地震が発生した場合には広域にわたる被害が想定されており、そのため北海道から千葉県までの広い範囲で注意が呼びかけられます。
図2…日本海溝モデル及び千島海溝モデルの想定震源域と地震規模
(「北海道・三陸沖後発地震注意情報防災対応ガイドライン」より)
茨城県内では、北茨城市・高萩市・日立市・東海村・ひたちなか市・大洗町・鉾田市・鹿嶋市・神栖市の沿岸9市町村です。
水戸市は、注意情報の発信対象地域(津波等の影響が想定され、特に警戒が必要な地域)には指定されておりませんが、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の際には、津波が那珂川を逆流して浸水被害が発生しました。
水戸市では、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の教訓等を踏まえ、国から継続して発表される情報の収集に努め、状況に応じて津波浸水想定区域内にお住まいの方に注意を呼びかけるなど、対策を講じてまいります。
注意情報が発信された場合は、1週間程度、平時よりも巨大地震の発生に注意し、地震や津波への備えを徹底しましょう。
特に、津波浸水想定区域(那珂川河口付近)にお住まいの方は、津波警報等が発表された場合に、速やかに避難できるよう準備をお願いいたします。
▼日頃からの備え
▼屋内での安全の確保
▼緊急情報の取得体制の確保