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令和3年1月15日(金曜日)、堀原小学校の6年生52人に向けて、水戸市語り部の大谷 岩男さんと諏訪 綱雄さんに講演をしていただきました。
大谷さんは戦争中、15歳で予科練に憧れ入隊。筑波海軍航空隊に所属しており、そこで終戦を迎えました。
入隊が決まった時、「お願いだから行かないでくれ」と母親に泣いて縋(すが)られたとのエピソードが印象深く、「あの時は戦うことが誇らしいと思っていたけれど、自分が親になって初めて親不孝なことをしたんだなと感じた」と、しみじみとお話されました。
諏訪さんは17歳当時、幼少より目指していた獣医になるため通っていた、岩手県の盛岡農学校で、アメリカ軍戦闘機による機銃掃射を受けました。
軍事教練の一環として滑空部に入部したことに関して、「戦争が始まると、夢なんてどうでもよくなる。兵士として国のために戦う事しか考えられなくなる。小さい頃からの洗脳は怖い。」と話していました。
参加した児童も滑空部のことや機銃掃射のことなど、たくさん質問や感想を述べていました。今回の講演をきっかけに、ぜひ戦争について調べてみてください。
※滑空部…軍事教練(学生・生徒を対象に行われた、陸軍将校による軍事に関する訓練)の一環として創設された部活。放課後毎日グライダーで飛行練習をした。
令和2年12月26日(土曜日)、市立博物館で開催した戦争時代のお話を聞くイベント「私は戦争を忘れない」において、水戸市語り部の岡田 志朗さん、篠原 吉宗さんに講演をしていただきました。
岡田さんは、当時自身が書いていた日記を基に水戸空襲の話をしてくれました。
日記には、終戦が近くなるにつれ増えていく空襲の様子、アメリカ軍よ来るなら来い!負けないぞという意気込みなど、青年期の岡田さんの記憶が鮮明に記されていました。
篠原さんは、終戦後のつらいシベリア抑留生活の話をしてくれました。
付着した凍った排泄物が溶けた時の臭いやロシアの美少女との交流など、今だからこそ思わず笑ってしまうような話もありましたが、当時は明日を生きるのに必死だったことが伺えました。
市立博物館の戦後75年企画「戦争ってなに?-かなしみと腹ペコの日々-」は、令和3年1月11日(月曜日)まで開催しています。今回お話ししてくれた岡田さんの日記をはじめ様々な展示物のほか、実際の空襲体験もできるので、ぜひ訪れて戦争って何なのか考えてみてはいかがでしょうか。
令和2年11月5日(木曜日)、水戸南高等学校の生徒の皆さんに向けて、水戸市語り部の篠原吉宗さんに講演をしていただきました。篠原さんは15歳で海軍飛行予科練習部に入隊、終戦を朝鮮で迎えましたが、直後ソビエト軍の侵攻によりモスクワに3年間拘留されました。
講演では、当時の写真・資料などを用いながら、予科練習への憧れと入隊後の現実、シベリアでのつらい抑留生活や現地の人とのつかの間の交流など、安心して勉強ができる今の生活がどれだけ幸せなことなのか、平和の大切さについて、お話をされました。
参加された生徒の皆さんは、自分と同じくらいの歳のこととは信じられないと熱心に篠原さんの話に耳を傾けていました。
令和2年10月7日(水曜日)、笠原小学校の6年生114名に向けて、水戸市語り部の小菅次男さんに講演をしていただきました。小菅さんは水戸空襲当時、茨城師範学校男子部附属国民学校の3年生でした。
講演では、当時の写真などを用いながら、敵の狙撃から必死で隠れたことや空襲を受けた日のこと、物資が少なく苦しかった生活のことなど、今の生活がどれだけ幸せなことなのか、平和の大切さについて、お話をされました。
この講演をきっかけとして、これからも、決して繰り返してはならない戦争について学び、平和の尊さを周りの人に伝えてください。