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幅広い地域住民等の参画を得て,地域全体で子どもたちの学びや成長を支えるとともに,「学校を核とした地域づくり」を目指して,地域と学校が相互にパートナーとして連携・協働して行う様々な活動です。地域学校協働活動の推進により,それぞれの地域の未来を担う子どもたちが,地域の方々に見守られ,支えられながら,豊かな学びや体験の機会を得て健やかに成長していくことは,地域に愛着を持ち,地域に貢献したいと考える人材の育成につながります。
令和4年度に双葉台小中学校区をモデル事業とし,地域学校協働活動を開始しました。
今年度は,双葉台小中学校区をはじめ,浜田小学校区,常磐小学校区,緑岡小中学校区,渡里小学校区,下大野小学校区,鯉淵小学校区の計7学校区において,モデル事業として実施しております。
本市には地域コミュニティ活動の拠点施設として34の市民センター(1小学校区に1市民センター)があり,家庭・地域・学校をつなぎ結ぶ地域拠点施設としての機能も有していることから,各市民センター所長に地域学校協働活動推進員(※)として,地域と学校をつなぎ結ぶコーディネーターの機能を持たせることとしています。
地域全体で地域の学校や子どもたちを支援します。併せて,生涯学習の一環であるボランティア活動をとおして,地域住民同士がつながりあい,地域が活性化することを目指します。
今後は,段階的に実施学区を増やしながら,市内全域に拡大してまいります。
※ 学校の事情や地域の要望を十分理解し,地域と学校がパートナーとして協働することができるよう,地域住民と学校との情報共有や,地域住民等への助言など地域と学校をつなぎ結ぶコーディネーターの役割があります。
双葉台小中学校区 緑岡小中学校区 下大野小学校区 🆕鯉淵小学校区
双葉台小中学校の学校運営協議会において,地域・学校ともにあいさつのできる子どもを育てたいとの思いから,令和4年度に引き続き,下記の活動を実施しています。
1 あいさつ運動
毎月1回小中学校合同で実施しているあいさつ運動に合わせて,地域の方々が自宅の前に立ち,登校する児童生徒とあいさつを交わす取組を実施。参加していただいている地域の方からは,子どもたちと顔の見える関係となり,大変有意義な取組との感想もありました。
2 清潔なまちづくり運動
一昨年まで学校単独で行っていた清潔なまちづくり運動を地域との協働で実施し,児童生徒も地域に出て,地域住民と一緒に清掃活動に取り組みました。この活動では,これまで学校の支援に関わってこられなかった地域の方々の参加も多く見られました。
3 和太鼓教室の講師
これまで小学校で実施してきた和太鼓教室について,講師が見つからなかったため,学校から市民センター所長に相談しました。市民センター所長が地域に投げかけたところ,地域の方から和太鼓教室の講師が見つかり,小学校で和太鼓教室が実施できています。
緑岡小中学校の学校運営協議会において,課題として取り上げられた登下校時の見守り活動について,地域学校協働活動として実施しています。
不審者による子どもを狙った声掛け事案が下校時(特に15時から18時)に発生していることから,地域みんなで「ながら見守り」活動をすることとしました。「ながら見守り」とは,日常生活を送る中で,防犯の視点をもって子どもたちを見守る活動です。いつもの行動を子どもたちの登下校時間に変えることで子どもの安全につなげます。子どもたちの登下校時間帯に合わせて,外に出て花の水やり,家の前の掃き掃除,犬の散歩などをしながら子どもたちを見守り,子どもたちの安全の確保に努めています。
下大野小学校の学校運営協議会において,下校時の不審者対策について話し合われ,地域学校協働活動として「下大野地区地域見守隊」を結成しました。
11月に下大野地区地域見守隊が結成され,登下校時の「ながら見守り」活動を行うこととしました。また,下大野小学校の学校行事等でも活動することとしました。11月20日(月曜日)には,児童とともに「あいさつ運動」を,11月24日(金曜日)の持久走大会では,学校周辺を走る児童の見守りや誘導を行いました。
【あいさつ運動】 【持久走大会】
住みよい下大野をつくる会の御協力のもと,令和5年10月には腕章を,令和6年2月にはライトジャケットを御用意いただきました。
腕章やジャケットを身につけた見守り隊の方々の活動が,児童や保護者の目にふれることで「安全でやさしいまちづくり」に効果が期待されます。
【腕章】 【ライトジャケット】
また,2月8日に開催された令和5年度第3回学校運営協議会では,市民センターから地域見守り隊の活動についての報告がなされ,学校側からも「地域学校協働活動が今年度から始まって,見守り隊に入っていただいた方の中には,これまで学校とは交流が無かった方もいて,そういう方とつながりができたことは非常に喜ばしいことです。」とのお話をいただきました。
鯉淵小学校の学校運営協議会において,保護者及び地域の方とともに協働で教育活動を行うことが話し合われました。地域の人材を教育活動に活用し,学校と地域が協働で子どもたちを育てるために,「鯉淵小学校応援団」を立ち上げ,地域の方に登録してもらうこととしました。地域の方とのふれあいを通じて,地域に愛着をもてる子どもたちを育てていくことを目的とし,活動を行っていきます。
地区回覧で御協力いただける地域の方を募集し,「鯉淵小学校応援団」に登録いただきました。「鯉淵小学校応援団」の主な活動内容は,各教科の授業補助,登下校時等の児童の見守り,学校行事への支援,環境整備の支援などです。
今年度,「鯉淵小学校応援団」登録者に御協力いただいた主な活動は,以下のとおりです。
1 家庭科でのミシンによる裁縫指導補助
10月27日(金曜日)及び10月31日(火曜日)に,5年生と6年生の家庭科において,ミシンによる裁縫指導補助をしていただきました。
2 11月に行われた「鯉淵っ子まつり」準備作業のお手伝い
11月7日(火曜日)に「鯉淵っ子まつり」の準備作業として,おまつりの日に児童が持ってくるおにぎり用のお米(児童が収穫したもの)の仕分け作業をお手伝いいただきました。
3 授業参観後の懇談会時における児童の見守り
12月1日(金曜日)の授業参観後に行われた懇談会に保護者が参加している間,保護者を待つ児童の見守りに御協力いただきました。
4 授業でのそろばん学習の支援
3月11日(月曜日)及び3月13日(水曜日)に,4年生の算数の授業において,そろばん学習の支援をしていただきました。参加された「鯉淵小学校応援団」の方からは,「久しぶりに子どもたちと活動ができて,とても楽しかった。」,「普段子どもたちと接する機会がないので,地域の子どもたちと触れ合えて本当によかった。」などの感想をいただきました。
常磐小学校の学校運営協議会では,生徒に自分たちが通う常磐小学校やその周辺をきれいにしようという愛校の気持ちを育て,地域の方との共同作業を通じて好ましい人間関係を形成することを目的とし,「愛校作業(落ち葉清掃)」を実施することとしました。
12月11日(月曜日)実施の地域の清掃,環境美化活動に参加,協力いただける方を募集したところ,約20名の地域の方が参加してくださいました。地域の方は主に学校の周辺を,児童は学校の敷地内で,落ち葉の掃き掃除を行いました。地域の方と児童が協力し合って活動する姿も見られました。
【愛校作業(落ち葉清掃)】
渡里小学校の学校運営協議会では,地域・保護者・学校がともに地域の未来を担う子どもを育成していくことにより,地域に愛着をもち地域に貢献したいと考える人材を育成することになるとの考えから,地域の人材や資源を学校の教育活動で活用することとしました。
そのために,渡里小学校区で教育活動に御協力いただける方を「渡里小学校地域サポーター」として募集することとしました。地区内において,広報誌の回覧とともにチラシを全戸配布し,御協力いただける方を募集し,3月1日から3月31日まで登録を受け付けます。以後も定期的に募集していきます。
「渡里小学校地域サポーター」による活動内容で想定しているのは,下記の内容です。
渡里小学校地域サポーター募集チラシ [PDFファイル/583KB]
渡里小学校地域サポーター登録申込書 [Excelファイル/23KB]
浜田小学校区では,これまでも学校の活動に関わってきた多数の地域の団体がありますが,各団体の個々の活動を軸に緩やかなネットワークを形成することにより,地域学校協働活動を推進していくこととなりました。
1月下旬に竹隈市民センターにおいて,地域と学校をつなぐコーディネーターの役割を担う市民センター所長を中心に、浜田小学校の校長先生、教頭先生、学校に関わりのある13団体の代表の方々による会合が開かれました。会合では、顔合わせをするとともに各団体の活動を紹介し、情報の共有を図りました。今後は、共通の目標について話し合い、地域学校協働活動につなげていくこととなりました。