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今回インタビューをさせていただいたのは,水戸市にある人気のベーカリー「good bakes」のオーナー,大内さんです。店舗開業に至るまでの道のりをお伺いしました。

大内さんの物語は,美容師としてスタートしました。実家が理容室だったこともあり,美容に関する専門学校へ通ったそうです。しかし,実際に東京で美容師として働いていたものの,「なんか違うな」と感じたとのこと。そんな中,帰郷して地元で勤めているときに,人生の転機が訪れます。
「23歳のときに,大震災が起きたことをきっかけに,助け合いが重要だと感じたんです。そのとき,人の役に立ちたい,誰かを感動させたいという思いが強くなって,何でもいいからやろうと思ったんです。」と語る大内さん。
その後,偶然訪れたベーカリーでパンの美味しさに感動し,パン作りの道を目指すことを決意したのです。「パンを作ることでお客さんを喜ばせる仕事もあるんだ」と感じ,未経験ながらもベーカリーの道へと進みました。
第一歩を踏み出した大内さんは,水戸市内の大手ベーカリーで製造スタッフとして働き始めました。そこで,自分の理想のベーカリーとは何か,具体的に考えることになります。
大手では,接客や店舗運営の学びはありましたが,大内さんの理想とするパン作りの形は異なったものでした。その後,個人経営のベーカリーへ転職し,理想をより具体的にしていきます。
ベーカリーを開業するには多額の資金が必要で,開業資金の調達に苦労した大内さん。自己資金が乏しく,銀行からの融資も難しいという現実に直面します。しかし,諦めずに数年間,自己資金を貯め,実績を作り続けました。
「自分の経営の実力を証明するために,まずは経営経験を積むことが大事だと思いました。そこで,とある複合施設で独立志向の人たちと一緒にベーカリーを運営することにしました。」と大内さん。
ここで得た経験は非常に大きく,経営のノウハウを実地で学ぶことができたと言います。その実績が銀行に認められ,ついに自分のベーカリーを開業することに成功しました。
水戸市での店舗開業場所選びについて,大内さんは慎重にリサーチを行いました。
大内さんは,「実際に泉町の近辺で半年間お客さんの流れを観察しました。結果として,周辺に百貨店や市民会館があるこの場所が最適だと感じました。お店を目指して通行する,いわばお客さんが集まりやすい場所を選ぶことが,成功の鍵だと思います。」と当時を振り返ります。
2023年に「good bakes」をオープンしてから約1年半が経ちます。大内さんは開店当初の不安を抱えながらも,お客さんの反応は想像以上だと感じているようです。
最初は駐車場がないことや,立地がに不安がありましたが,実際には口コミや地域の人々の支えで毎日たくさんの来客があります。他店にはないオリジナルのパンを展開し,人気を集めているのです。
しかし,課題もあります。「平日と土日で来店者数に大きな差があり,特に駐車場の問題が影響していると感じています。それでも,ポジティブな視点で言うと,お客さんとの直接的なコミュニケーションが強みとなっており,ソーシャルネットワーキングサービスよりも口コミでの集客が重要だと考えています。」と前向きな視点を聞かせてくれた大内さん。
「「good bakes」は今後もさらに成長していくことが目標だ」と大内さんは話します。特に,クオリティの高いパンを提供し,他のベーカリーにはない特徴を打ち出すことに力を入れているそうです。
「お客様にもっと価値を提供できるパンを作り,地域の皆さんに愛されるお店にしていきたいです。これからも地道に努力して,成長を目指していきます。」と今後の展望について,明るく話してくださいました。
大内さんの情熱とビジョンに満ちたベーカリーの物語は,今後も多くの人々に感動を与え続けることでしょう。中心市街地での今後のさらなる活躍に期待しています。