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親鸞聖人御田植の伝承地
名称 |
親鸞聖人御田植の伝承地(しんらんしょうにんおたうえのでんしょうち) |
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所在地 | 水戸市飯富町2083番1 |
管理者 | 個人 |
認定区分 | 水戸市地域記念物 |
文化財種別 | 史跡 |
認定日 | 令和7年3月19日 |
親鸞聖人が民衆に御田植歌を授けたと伝わる地です。
朝廷の命によって京を追放された親鸞は、越後国(現新潟県)への流罪が解かれた後、常陸国にやって来て稲田(現笠間市)に拠点を置き、東国における布教活動を行いました。その時の親鸞伝説のひとつとして、次のようなエピソードがあります。
ある時、平太郎という人物から教えを請われ、大部郷(現飯富町)にやって来た親鸞は、人々がめいめいに歌いながら田植えを行っているのを見るにつけ、自ら田に分け入って仏の厚恩を説く御田植歌を伝授したところ、人々は感動し、以後この御田植歌が歌い継がれたというものです。
浄土真宗の開宗700年に当たる大正12(1923)年には、親鸞聖人の遺徳を慕う人々の浄財によって顕彰碑が建立されました。大小の石碑は主副の関係となっており、主碑には「親鸞聖人舊跡」の文字が、副碑には建保6(1218)年に親鸞がこの地を訪れ、農民に「御田植歌」を教えながらともに田植えをしたという伝承と、石碑建立のための寄附者名がそれぞれ刻まれています。
現在、この御田植歌を歌う習慣は失われてしまいましたが、飯富地区では今なお「親鸞聖人御田植の旧跡」として親しまれており、地域の歴史を物語る上で欠かすことのできない文化財です。
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