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木造 如意輪観音坐像

ページID:[[open_page_id]] 更新日:2024年3月22日更新 印刷ページ表示

木造如意輪観音坐像
木造 如意輪観音坐像

名称

木造 如意輪観音坐像(もくぞう にょいりんかんのんざぞう)
数量 1軀
所在地(住所) 水戸市内原町522-1
管理者 江川鹿島神社氏子会
年代等 鎌倉時代末期
認定区分 水戸市地域有形文化財
文化財種別 彫刻
認定日 令和6年3月22日

 本像は、江川観音堂の本尊として六角型の宮殿(厨子)内に安置されている如意輪観音坐像です。行基作とも伝承されています。

 法量は像高28.5cm、身幅21.9cm、奥行き16.0cmで、後世に作られた台座と光背を含めた総高は60.3cmです。檜材の一木造で、彫眼、肉身部を漆箔とし、髪を高く結い金属製の宝冠を着けています。

 像容は、変化観音の一つである如意輪観音で、通形の一面六臂(一つの顔に六つの腕)の姿を取り、右脚を立ち膝とし左脚を跏趺坐としています。右第一手は、頬に付けて思惟の姿を示していたはずですが、肘の部分から先を欠失しています。右第二手は、胸前で如意宝珠を持つ姿のはずですが、肘から先を欠失しています。右第三手は、右膝からやや離れて垂下しています。左第一手は、体側に従い台座近くまで垂下しています。左第二手は、未開敷蓮華を持つ腕を欠失しています。左第三手は、肘を曲げて腋下より出し、指先で法輪を支える姿ですが、法輪を欠失しています。面貌は膨らみが強く、小像とは思えない堂々とした作風を見せています。眉・髭を墨で描いている点は、当初からのものと思われます。頭部から体部を一材から作り出し、膝を別材で付ける一木造です。なお、衣文に虫害が認められます。

 本像が所在する江川地区は、往古は荏柄城跡(江川館)が所在した、中世に遡る歴史を持つ地域です。また、本像が安置されている観音堂は、格天井をもつ江戸時代の建物で、堂内には文久2(1862)年の年号を持つ絵馬が懸けられています。本像が鎌倉時代末期に制作されたことも踏まえると、地域において永く保存されてきた資料と言えます。

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