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六角宝幢形経筒

ページID:[[open_page_id]] 更新日:2022年8月1日更新 印刷ページ表示

六角宝幢形経筒正面写真
【正面写真】

名称 六角宝幢形経筒(ろっかくほうどうがたきょうづつ)
所在地 水戸市六反田町767
管理者 六地蔵寺
指定区分 市指定
指定年月日 令和4年2月10日
員数 1点

 本資料は、真言宗寺院の六地蔵寺に奉納されたものであり、埋納経筒に比べ極めて保存状態が良好です。総高14.3cm、傘蓋幅8.1cm、台座幅7.8cmで、外側全面に金箔が貼られています。

 幢身に「常州府中平慶幹」「弘治三年吉日」と線刻されており、常陸国府中の領主であった大掾慶幹が、弘治3(1557)年に奉納したものであることが分かります。

 なお、内部に納められていたはずの法華経(紙本)は確認することができず、長い年月のなかで失われてしまったようです。

 室町時代後期の経筒は全国で約400点が確認されていますが、その中で六角宝幢形のものは約40点であり、年号の分かるものは本資料を含め9点だけであると言われています。多くの経筒の施主が僧侶であるのに対し、本資料の施主は武士(大掾慶幹)であることを考えると、極めて珍しい資料です。

 以上の歴史的評価に加え、本資料は中世の経筒として極めて保存状態が良好であり、中世金工品の技法を知るうえで極めて重要な資料と言えます。

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