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名称 |
台渡里官衙遺跡群(台渡里官衙遺跡・台渡里廃寺跡) |
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所在地 |
水戸市渡里町2909-1外(南方地区) |
管理者 |
水戸市 |
年代等 |
飛鳥・奈良・平安時代 |
指定区分 |
国指定/平成17年7月14日:観音堂山地区・南方地区 |
指定面積 |
国指定地:110,065.79平方メートル |
台渡里官衙遺跡群は、那珂川を見渡せる標高30m前後の見晴らしのよい台地上にあり、主に北から長者山地区、観音堂山地区、南方地区の三つの地区に分けられます。
観音堂山地区と南方地区は古代寺院跡です。範囲確認調査により観音堂山地区の寺院は、7世紀後半から末頃の創建で、9世紀後半に焼失していたことがわかっています。また南方地区は、観音堂山地区の建物が焼失した後に、場所を変えて建て直された跡で全国的にもきわめて珍しく、平成17年に国指定史跡となりました。
長者山地区は、常陸国那賀郡の郡衙に附属する正倉院です。範囲確認調査によって、これらの倉庫群を二重に区画する大小二つの溝跡も確認され、倉庫群全体の範囲は東西およそ300m、南北およそ200mにも及び、そのなかに総瓦葺きの礎石立ちの建物が整然と並んでいたことが分かっています。郡衙正倉院の例は全国各地で確認されていますが、台渡里廃寺跡のように総瓦葺きの建物群を二重の区画溝が取り囲む例は、全国的にも例がありません。
このように、古代の政治・宗教の中心地として多くの重要性を兼ね備えている史跡で、かつ、その残りの良さや内容は全国的にみても比類のない価値を持っているといえます。
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