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伝三ノ町出土常総系双式板碑

ページID:[[open_page_id]] 更新日:2023年2月10日更新 印刷ページ表示

伝三ノ町出土常総系双式板碑

伝三ノ町出土常総系双式板碑.jpg
【伝三ノ町出土常総系双式板碑】

名称 伝三ノ町出土常総系双式板碑(でんさんのちょうしゅつどじょうそうけいそうしきいたび)
所在地 水戸市六反田町767
管理者 六地蔵寺
指定区分 市指定
指定年月日 令和5年2月10日
員数 1基

 本資料は、水戸の地誌「水府地理温故録」(高倉胤明、1786年成立)に、三ノ町(現・城東地区)にて掘り出され、彰考館総裁・立原翠軒の屋敷へ移された後、翠軒の菩提寺である六地蔵寺に移設されたとの記録が残る中世の石塔です。

 本資料は、「常総系板碑」と呼ばれる、常陸南部・下総北東部に分布する板碑で、長方形の黒雲母片岩の上部左右に二条線を刻み、その下に天蓋を並べ、各天蓋に垂れ下がる瓔珞の間に梵字キリーク(阿弥陀一尊種字)と、蓮実・蓮弁を薬研彫りで刻んでいます。紀年銘は、左右蓮弁の間に「康永二年十一月三日」(康永二年は1343年)、三日の文字の左右に「敬白」と刻まれています。

 板碑が二つ連なる様式は「双式板碑」と呼ばれ、常総系板碑の中でも、下総に分布する「下総型板碑」に見られる特色です。本資料は分布域から遠く離れており、北限の資料として知られています。

 本資料の資料的価値は、紀年銘により建碑の時期が明確であること、板碑としての現存が良好であること、常総系板碑として北限の資料であること、出土地や来歴が明白であること等が高く評価され、貴重な文化財と言えます。

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