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【小泉家が記した日記「年中日記覚」】
名称 | 小泉家文書(こいずみけもんじょ) |
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所在地 | 水戸市大町3-3-20 |
管理者 | 水戸市立博物館 |
指定区分 | 市指定 |
指定年月日 | 令和2年2月10日 |
員数 | 669件935点 |
本物件は、江戸時代後期、水戸城下馬口労町(現・末広町1丁目)の商家である小泉家に伝わった記録類(37点)及び文書類(898点)です。
記録類の大部分を占める日記には、江戸後期から大正中期までの出来事が記されています。代表的なものを挙げると、1855(安政2)年の安政大地震発生時の江戸小石川藩邸及び水戸城下の被害状況、1860(万延元)年の水戸藩第9代藩主徳川斉昭霊柩送迎の様子、1862(文久2)年のコロリ(コレラ)騒動の際の風聞や、1864(元治元)年の天狗諸生の実戦の伝聞、1904(明治37)年の日露戦争の戦況、大正に入ると偕楽園を中心とした「観梅デー」なるイベントが盛況であった様子などが記されています。江戸府内の触書が頻繁に書き写されていることから、当時の町人階級が情報収集の重要性を認識していたことがうかがえます。
文書類には,証文・書状や取引記録とともに、水戸城下の祭礼順路の書付を写したものなどの町方関係、幕府や藩からの達書(たっしがき)の類、ペリー来航や筑波山挙兵といった内外の情報を記録した覚えなどが含まれており、小泉家が入手した情報をつぶさに読み取ることができます。
本物件は特に水戸城下(主に上町(上市))の様相や、江戸後期から明治・大正期の水戸の商家の動向などの解明に大きく寄与しうる好史料です。空襲により多くの文書資料を失った本市において、価値・有用性の非常に高い歴史資料と言えます。
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