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名称 |
朱漆足付盥(しゅうるしあしつきたらい) |
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所在地 |
水戸市六反田町767 |
管理者 |
六地蔵寺 |
年代等 |
室町時代 |
指定区分 |
国指定 |
指定年月日 |
平成3年6月21日 |
員数 |
4口 |
馬盥とも呼ばれる三足付盥ですが、六地蔵寺では布薩盥(ふさつだらい)として用いられました。布薩盥は、寺院で毎月15日衆僧が集まって罪を懺悔するために行う布薩会の際に、手を浄める浄水を受ける盥です。高さ17.1~17.7cm、径42.7~43.3cmで、二対四口の各底裏に「細工根来寺重宗/六蔵寺二對内/本願法印恵範」と三行の朱漆銘があります。本物件は、根来寺(ねごろじ)(和歌山県岩出市)で漆器制作が行われていたことが分かる唯一の遺品であるとともに、六地蔵寺三世恵範(えはん)の没年が天文7(1538)年頃であることから、制作の下限を知ることができることも注目されます。盥は胴部にかけた上下二段の箍(たが)の間を欅(けやき)の木地塗りとし、裏面を黒漆とする以外は、朱漆の上塗りを施しています。今は脚部など外面に朱色を止めるだけで、内面はほとんど下地の黒色が露出していますが、これは上塗りの朱漆が薄塗りであったことを示しています。本品は、根来寺におけるこの種の漆器の制作を行う細工師重宗の名を明らかにし、世に珍重される根来塗漆器の研究上の基準資料として貴重な遺品です。
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