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平成20年9月26日、文化庁から提案に対する審議結果が発表されました。
水戸市と茨城県が共同で提案していた「水戸藩の学問・教育遺産群」は、全体としてカテゴリー2、弘道館とその関連資産のみカテゴリー1bになりました。
ここでいうカテゴリーの意味は、以下のように定義されています。
1a 提案書の基本的主題を基に準備を進めるべきもの
1b 主題に関する調査研究を行い、一定の方向性が見えた段階で準備を進めるべきもの
主題の再整理、構成資産の組み替え、更なる比較研究等を要するもの
以下に評価の全文を掲載します。
カテゴリー2に該当
(ただし、弘道館とその関連資産についてはカテゴリー1bに該当)
近世の日本は、当時の世界各国と比較して高い教育環境を整えており、明治維新後、日本が近代国家として急速な発展を遂げた背景を成す。
本資産は、学問・教育の施術を重視した水戸藩における学問・教育の関連資産等により構成され、近世の教育環境の重要な側面を示している。
近世の水戸藩が推進した学問・教育の施術により形成された一連の諸要素が遺存する資産として、価値は高い。
なお、近世の教育資産については、我が国の世界遺産暫定一覧表には未だ見られない分野の資産であり、弘道館について、その構成資産となり得るか否かについて十分に検討することが必要である。
世界史的・国際的観点から、本資産が近世の有力な藩が推進した一連の教育関連資産の代表例・典型例として、顕著な普遍的価値を持つことの証明が不十分である。
なお、弘道館について、同種資産との比較研究を進めることにより、近世の教育資産が顕著な普遍的価値を持つか否かについて十分に検討することが必要である。
暫定一覧表に記載されなかった資産は、「世界遺産暫定一覧表候補の文化資産」と呼ばれます。
これは以下のようなものです。
(補足)このページの文章は、文化庁の文化審議会文化財分科会世界文化遺産特別委員会による「我が国の世界遺産暫定一覧表への文化資産の追加記載に係る調査・審議の結果について」を引用しています。