本文
「近世日本の教育遺産群」日本遺産認定継続決定
「近世日本の教育遺産群」日本遺産認定継続決定!
令和6年12月24日、文化庁より
「近世日本の教育遺産群―学ぶ心・礼節の本源―」(以下:教育遺産群)の日本遺産認定継続(条件付)の決定が発表されました。
平成27年度に日本遺産に認定された教育遺産群は、認定から9年目を迎える本年、文化庁より認定継続の審査を受ける事になりました。
そこで、今までの活動実績や文化財等の活用状況等を文化庁へ提出したところ、同年7月に「再審査」という結果になりましたが、
計画書の再提出を行ったところ、晴れて認定継続(条件付)となりました。
詳しい審査・評価等は文化庁のホームページ<外部リンク>をご覧ください。
日本遺産とは
平成27(2015)年度に文化庁が創設した制度です。日本全国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定し、
ストーリーを構成する文化財を地域主体で整備・活用して国内外に発信して地域活性化を図ります。
世界文化遺産は、有形の文化財の保存・継承を図る制度ですが、日本遺産は、日本全国にある伝統や文化をもとにした「ストーリー」を認定し、地域活性化を図る制度です。
日本遺産「近世日本の教育遺産群―学ぶ心・礼節の本源―」について
近代教育制度が始まる前に、幅広い階層に向けた多様な学びの場がありました。
その中で代表的な資産
- 日本最大の藩校「弘道館」と、弘道館と対になる休養の場「偕楽園」、北関東最大の私塾「日新塾」(茨城県水戸市)
- 現存する日本最古の学校であり、フランシスコザビエルに「日本最大にして最も有名な坂東の大学」と評された「足利学校」(栃木県足利市)
- 現存する世界最古の庶民のための公立学校であり、講堂は国宝にも指定されている「閑谷学校」(岡山県備前市)
- 日本最大規模の私塾で、著名な人物を数多く輩出した「咸宜園」と、咸宜園を支えた学園都市「豆田町」(大分県日田市)
等を構成文化財とし、平成27年に日本遺産に認定されました。
ストーリー詳細
近世の日本では、身分や年齢、地域を問わず多くの人々が学べる環境がありました。
その結果、身分を超えて様々な人にリテラシーが広がり、識字率は世界でも非常に高い水準を誇りました。
当時日本を訪れた西洋人は、日本人の教育水準の高さや礼儀正しさに驚いたそうです。
その教育は、明治維新以降の近代化の原動力となり、培われた礼節は現代の日本人にも国民性として受け継がれています。
認定継続の決定を受けて
教育遺産群の普及啓発に取り組んでいる、水戸市・栃木県足利市・岡山県備前市・大分県日田市の4つの市で運営される
教育遺産世界遺産登録推進協議会<外部リンク>の会長である、水戸市長 高橋 靖のコメントは以下の通りです。
教育遺産世界遺産登録推進協議会長 水戸市長 高橋 靖 コメント
これから
教育遺産群のストーリーを、水戸市民のみなさまはもちろん、さらに広く、国内外の方々へ親しんで頂けるよう活動してまいります。
今後は、実際に教育遺産群に足を運んで頂き、直接ストーリーを体感して頂けるように
観光誘客等にも努めていきたいと思っております。
これからも近世日本の教育遺産群をよろしくお願い致します。