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水戸の旧町名
昭和37年に国によって施行された「住居表示法」による住居表示の実施に伴い、昭和41年から55年にかけて町名の改称、統合整理がなされ、江戸時代からのものなど164の町名が失われました。
しかし、旧町名は生活などに密着したものが多く、効率化の時代の流れの中で忘れ去られていくことは惜しいと考え、歴史を伝える「旧町名標示柱」を設置するという形で、半永久的に残すこととなりました。
旧町名標示柱
旧町名標示柱は、昭和61年から4年間かけて市内107箇所に設置されました。この標示柱は白みかげ石で、大きさは、市道などスペースの限られるところに設置するもの(15センチ角、高さ110センチ)と、公園などスペースにゆとりがあるところに設置するもの(20センチ角、高さ130センチ)の2種類があり、該当する旧町名のエリアの一角に、今もひっそりと立っています。うち、いくつかは、その土地に住む方のご協力により、私有地をお借りしているところもあります。
旧町名標示柱の設置基準
当時164の町名が失われたのに、なぜ、旧町名標示柱を設置したのは107箇所なのか?
旧町名設置事業実施要項の設置基準は次のとおりです。
- 昭和41年度から昭和55年度までの間において、住居表示事業により整理され、現在使われていない町名で、旧町名ごとに1箇所とする。
- 昭和57年3月10日発行の「水戸の町名」及び同書付録地図1「水戸市平面図」の町区画を基本とする。
- 現在使われている町名(丁目を付して使われているものを含む。)に、丁目、方位、上下あるいは裡等を付した旧町名及び旧町名「本一町目から本四町目」は除く。
- 設置場所については、市道、公園等の公共用地を原則とする。
- 旧町名標示柱設置に当っては、地元住民の意向を十分に尊重する。
標示柱未設置の町名
未設置の理由 | 旧町名 |
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現在も残っている旧町名(町丁目を付したもの、外したものを含む。) | 南町、大町、梅香、泉町、備前町、天王町、五軒町、根本町、大工町、栄町一~三丁目、八幡町、常磐町、元山町、愛宕町、松本町、東原町、西原町、上水戸町、袴塚町、渡里町、石川町、曙町、新原町、堀町、見和町 |
方角、上下等を外せば現在も残っている旧町名 | 下梅香、裏柵町、南三の丸、裡南町、裡五軒町、上金町、下金町、新大工町、南袴塚町 |
その他 | 柏小路、新鳥見町、裡鳥見町 |
未設置の理由 | 旧町名 |
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現在も残っている旧町名(町丁目を付したもの、外したものを含む。) | 柵町一~六丁目、柵町、東台、紺屋町、藤柄町、吉田、千波町、元吉田町、浜田町、酒門町、若宮町 |
方角、上下等を外せば現在も残っている旧町名 | 東柵町、裏柵町 |
その他 | 本一町目~本四町目、東青柳町 |
旧町名標示柱をめぐる
現在の旧町名標示柱の様子と設置箇所一覧は、「関連ファイルのダウンロード」からご覧になれます。
(補足)ファイルは旧町名の名称を「あいうえお順」に、標示柱1~6に分けて掲載しています。
分割リスト | 掲載標示柱名 |
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標示柱1 | 青物町、赤沼町、東町、荒神町、荒木町、一ノ町、蘋町、浮町、梅小路、裡一町目、裡五町目、裡三町目、裡信願寺町、裡七町目、裡二町目、裡四町目、裡六町目、江戸町 |
標示柱2 | 大坂町、大手町、楓小路、曲尺手町、鍛冶町、霞町、釜神町、神崎町、川岸通、川崎町、北三軒町、北三ノ丸、北町、木ノ折町、九町目、桐小路、銀杏町、久保町 |
標示柱3 | 蔵前、蔵脇、黒羽根町、寿町、材木町、幸町、肴町、桜小路、桜町、三間町、三光町、三ノ町、塩町、七軒町、渋田、清水町、十軒町、十町目 |
標示柱4 | 撞木町、白銀町、信願寺町、新町、鈴坂町、砂久保町、銭谷前、代官町、鷹匠町、高橋町、竹隈町、立浪町、田見小路、鉄砲町、寺町、常磐小路、轟町、鳥見町 |
標示柱5 | 長町、仲町、並松町、奈良屋町、西町、二ノ町、根積町、馬口労町、蓮池町、八町目、花小路、花畑、馬場、浜町、檜物町、藤坂町、藤沢小路、宝鏡院門前 |
標示柱6 | 細谷町、細谷本郷町、細谷門前、本五町目、本七町目、本六町目、松小路、水門町、宮下、向井町、明星町、元白銀町、元仲ノ町、桃小路、谷中、柳小路、横竹隈 |
水戸市立中央図書館デジタルアーカイブ
水戸市立中央図書館デジタルアーカイブで、旧町名について編集した「水戸の町名」の内容を閲覧できるようになりました。標示柱についても、インターネット上で閲覧できます。
『水戸の町名/まちの移り変わりと標示柱』<外部リンク>(新しいウィンドウで開きます)
水戸の旧町名をもっと詳しく
旧町名と現在の町名を対照した「旧町名索引」が、「関連ファイルのダウンロード」からご覧になれます。索引は「水戸の町名」に対応しています。