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特別展「水戸の大地の成り立ち」開催趣旨
日本列島の成り立ちは、1960年代以降のプレート・テクトニクスの研究等により、飛躍的に理解が進みました。そして近年、ユネスコ世界ジオパーク・日本ジオパーク認定や、各地におけるジオツアーの開催等を通して、郷土の大地の成り立ちへの興味・関心は全国的に広がっています。
こうした中、郷土の大地の歴史について、限られた時代や地域の情報で理解するのではなく、宇宙の起源から未来までの気が遠くなるような歴史や空間の中で理解する「ビッグヒストリー」という考え方が主流となりつつあります。
豊かな緑と水に囲まれた水戸もまた、宇宙や地球全体の成り立ちと深く関わりながら形成されました。悠久の宇宙・地球の歴史の中で、水戸の大地がどう形成され、今後どう変化していくのか──こうした、これまでにないダイナミックな歴史は、郷土水戸の新たな発見につながることでしょう。
そこで本展覧会では、宇宙科学・地質学・古生物学・考古学等、ビッグヒストリーに基づく関連資料を展示し、138億年前の宇宙の誕生から、2億年後のアメイジア超大陸が形成されるまでの、140億年間に及ぶ地球史の観点から、水戸の大地の成り立ちを紹介するものです。