ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

包丁一丁で華麗に大根むき花

印刷ページ表示を表示する 掲載日:2026年6月1日更新

大根のかつらむきからボタンの花を作っている

大根むき花

元石川町に古くから伝わる大根むき花。一つの大根、一丁の包丁だけで、ボタンやキク、アヤメなどを本物そっくりに作り出す民芸で、市の無形民俗文化財に指定されています。その始まりは江戸時代と考えられています。

一枚の「かつらむき」から

大根むき花は、一枚の「かつらむき」からできています。ボタンは、初めに花びらの先端となる細かい切り込みと、花びら一枚一枚に分けるための切り込みを入れ、それから「かつらむき」をしていきます。

大根に切れ目をいれている

だいこんのかつらむき

「かつらむき」をしたら丸めて広がらないように爪楊枝などで留め、水につけてから花びらの先に丸みをつけていきます。
​白い大根で作れば真っ白な花に。赤大根で作るとほんのり紫がかった花に仕上がります。

完成したボタンの花

キクは、花びらとなる切り込みを入れたあと中心から包丁を入れて、くるくると回しながら切っていくと、花びらが美しく重なっていきます。初めの切り込みが深すぎてしまうと、かつらむきの途中で花が切れてしまうため、慎重に。深く包丁を入れてしまったときは、一旦大根を切ってやり直します。

大根を回しながら切ってキクの花を作っている

細い花びらが重なり、一枚のかつらむきからキクの花ができている

花びらの先まで美しく

美しさを保てるのは約2時間。霧吹きで水をあげるなど、丁寧に手入れをしても2日間。材料が生の野菜ということもあり、鮮度がカギとなります。特に白い大根は、翌日には色が変わってきてしまうことも。厚さ1ミリにも満たない、完成したばかりのむき花は花びらの先まで瑞々しく、透明感が際立ちます。

ボタンとアヤメの花。

展示をする際には、本物の枝や葉のほか、つぼみや開きかけの形をしたむき花を用意し、リアルな様子を再現。毎年1月に水戸市植物公園で実演・展示をしているほか、水戸市郷土民俗芸能のつどいでもその技を披露しています。

植物公園で展示されたボタンの花。枝や葉がつけられている。
水戸市植物公園Instagramより​

「水むき3年 花8年」の修練

赤大根と白い大根

包丁と大根さえあれば誰でも挑戦できる。何年続けても完璧にはならないからこそ、続けたくなるんです。​

こう話すのは、40年以上大根むき花を続ける、大根むき花保存会会長の皆川守さん。

大根むき花保存会の会長皆川守さん

保存会には約20名の会員がいます。何十年も続けている方もいれば、始めて数年の方も。10月から翌年3月までの毎週土曜日、地域の集会所に集まって取り組んでいます。

大根むき花保存会の皆さんがそれぞれ大根むき花に取り組んでいる

教本はありません。包丁の使い方から、先輩たちに教わりながら学んでいきます。

経験年数の長い会員が、若手の会員に切り方のこつを教えている

技の習得には「水むき3年 花8年」といわれており、基本のかつらむきは特に重要。少しでも厚みがあると巻いている途中で折れてしまうため、薄さを保つ集中力が必要です。

受け継がれていく一丁の技

必要なものは包丁と大根だけ。会員の多くが自宅の畑で採れた大根を使っていますが、スーパーで売っている大根でもできるそう。年齢や経験を問わず、誰にでも門戸が開かれている大根むき花の世界。百数十年続く、全国でも類を見ないこの伝統の技は、時代を超えて新たな芽吹きを迎えます。

大根むき花の歴史などは市教育委員会のページをご覧ください。

現在地 トップページ > 水戸市シティプロモーションサイト > 水戸の〇〇 > 水戸の技 > 包丁一丁で華麗に大根むき花

フォロー アス 水戸市の“いま”を発信中!

  • 公式インスタグラム<外部リンク>
  • 公式エックス<外部リンク>
  • 公式ユーチューブ<外部リンク>
  • 公式ライン<外部リンク>