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世界を切り拓くカギは己との戦い

印刷ページ表示を表示する 掲載日:2026年6月1日更新

塩幡さん画像1

パルクール選手 塩幡 睦大さん​

「パルクール」というスポーツを知っていますか?
近年よく見聞きするようになった方も多いかもしれませんが、その歴史は深く、20世紀前半のフランスで行われていた軍事トレーニングが起源とされています。時代とともに、パルクールのアクロバティックな動きなどが注目を浴びるようになりまし た。

そのエンターテイメント性も相まって、アーバンスポーツとして競技人口が急増。
今や世界中で人気のパルクールですが、実はこの水戸に、世界に名を馳せるパルクールプレイヤーがいるのです。​

きっかけは “かっこいい”

地球を相手にして、道具を使わずに自分の体だけで勝負できるのが、パルクールという競技のすばらしいところです。

第一声でパルクールの魅力を語ってくれたのは、今回の主役・塩幡睦大さん。水戸市出身のパルクールプレイヤーです。

塩幡さんは、2024年11月に北九州市で開催された「第2回FIGパルクール世界選手権」で、準優勝。
そして、2025年8月に中国で開催された「THE WORLD GAMES 2025」で、悲願の優勝を果たしました。

塩幡さん画像2

幼稚園生の時に逆立ちで歩くことができて、そこから体操を始めたんです。

幼い頃から並々ならぬポテンシャルを持っていた塩幡さんは、体操の技術に磨きをかけ、高校時代にはインターハイに出場するまでに。
まさに体操漬けの日々を送っていましたが、大学在学中、ついにパルクールの存在を知ることになります。

動画サイトでパルクールの動画を見つけたことがきっかけです。一目見てかっこいいなと思い、すっかりその魅力に取りつかれましたね。それからは、自分でもやってみたくて練習を始めました。

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パルクールと出会ったきっかけにデジタル世代らしさを感じますが、その練習方法も若者ならでは。

日本ではまだ競技人口が少ないこともあり、練習は独学です。海外選手のSNSなどを参考に、技を習得していきました。
SNSでの反響が大きい競技なので、僕自身も練習動画を投稿しています。SNS映えを狙って、水戸市森林公園にある恐竜の模型や、はに丸タワーを背景に練習したこともありました。

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好きが高じて​

道具を使わないからこそ、場所を選ばないのもパルクールの特徴。塩幡さんにとっては、街のいたるところが練習場と化します。

周囲の安全には最大限配慮しながら、迷惑のかからないよう練習しています。コンクリートの地面での練習は、少しの失敗でも大けがにつながる可能性があるので、慣れていてもやはり恐怖を感じるんです。
なので、自分の限界を見極めながら、けがをしないことを最も大切にしています。そういう意味でも、体操で培った空中での感覚は自分の強みになっていますね。

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パルクールに注ぐ熱が止まらない塩幡さんは、何と自宅にオリジナルの練習場まで作ってしまいます。

パルクールで一度本気で成績を取りにいきたいと思い、大学を卒業してから勤めていた愛知の会社を退職し、水戸に戻る決意をしました。愛知で貯めたお金は、この施設を作るために使いました。

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夢はまだ終わらない​

すべて独学でパルクールに打ち込む中で、描いていた結果に届かないこともあった塩幡さんですが、どのようにして壁を乗り越えたのでしょうか。

この競技は常に自分との戦いです。表彰台に立つ自分の姿をずっと想像して、それを叶えるためにひたすら練習を続けました。結果として、世界選手権で準優勝、「THE WORLD GAMES 2025」で優勝することができて良かったです。

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世界の頂点に立ってもなお、塩幡さんには終わらない夢があります。

現在水戸市内の体操教室で講師をしているのですが、将来的には体操とパルクールのレッスンができる環境を地元につくっていきたいです。
それと、パルクールパークが茨城にできたらいいですね。全国や海外からも選手が来て、ますます面白い地域になっていくと思います。

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次代を担う子どもたちへの継承も視野に入れながら、パルクール界を茨城から盛り上げたいと語る塩幡さん。
その表情からは、体操とパルクールへ向き合う真っすぐな思いが伝わってきました。

己の限界への挑戦を続け、水戸から世界へ羽ばたく塩幡睦大さんの活躍に、今後ともご注目ください。

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