ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

梅毒について

ページID:[[open_page_id]] 更新日:2023年4月7日更新 印刷ページ表示

梅毒の報告数が増加しています

 梅毒は、昭和23年から全数報告が開始されて以降、昭和42年の約11,000人を最多とし、その後小流行はあったものの全体として減少傾向でした。しかし、平成22年から増加に転じ、令和4年・令和5年ともに約13,000人に達するなど、注意が必要な状況が続いています。

 水戸市内においても、近年は感染者数が大幅に増加しており、令和2年には10人であったところ、令和4年には50人、令和5年も50人を超えています。発生届年代別にみると40代が最も多く、30代も同程度の感染者が発生しています。

 男女別でみると男性は幅広い年代が感染しており、女性は20代を中心に感染しています。
 妊娠している女性が梅毒に感染すると、母親だけでなく胎盤を通じて胎児にも感染し、死産や早産になったり、生まれてくるこどもの神経や骨などに異常をきたすことがあります。(先天梅毒)

 梅毒は、早期に発見することで、適切な治療により治癒が可能です。感染の心配がある方で、不安なときは、早めに近くの医療機関や保健所で検査を受けましょう。
 保健所での検査を希望する方は、水戸市で実施している検査(HIV検査等)(水戸市ホームページ)をご確認ください。

※症状がある方は、治療が必要なため医療機関を受診しましょう。

12

目次

  1. 梅毒とは
  2. 原因と感染経路
  3. 症状
  4. 治療
  5. 予防のポイント
  6. 診断・感染症法との関係
  7. リーフレット
  8. 関連情報

梅毒とは

 梅毒トレポネーマという病原体により引き起こされる感染症で、主にセックスなどの性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。また、一度治っても再び感染することがあります。感染すると2〜3週間後から性器や肛門、口などにしこりができたり、全身に発疹ができたりしますが、一旦、症状が消えるため、治ったと間違え、発見が遅れる危険があります。

 ペニシリンなどの抗生物質が有効ですが、治療しないと症状は段階的に進行して、最終的には中枢神経まで侵されます。しかし、症状が出ない「無症候性梅毒」の状態で、永年にわたり気がつかないまま過ごすケースもあります。

原因と感染経路

 梅毒トレポネーマという細菌が粘膜や皮膚から感染することでおきます。

 感染経路としては、性交渉時の接触感染が主流です。梅毒が感染するのは性器だけではなく、キスやオーラルセックスでは、のど、口内に感染し、アナルセックスでは、肛門や直腸に感染します。また、一度治っても再び感染することがあります。

 潜伏期間は約3週間です。感染から1年以内(第1期、第2期)は性交渉などの接触による感染力のある時期とみなされています。

症状

第1期:感染後数週間

 梅毒トレポネーマが侵入した部位(主に口の中、肛門、性器等)にしこりや潰瘍(かいよう)ができることがあります。また、股の付け根の部分(鼠径部)のリンパ節が腫れることもあります。

 これらの症状は痛みを伴わないことが多いです。治療をしなくても症状は自然に軽快しますが、ひそかに病気が進行する場合があります。

第2期:感染後数か月

 感染から3か月程度経過すると、梅毒トレポネーマが血液によって全身に運ばれます。この時期に、小さなバラの花に似ていることから「バラ疹(ばらしん)」とよばれる淡い赤い色の発疹が、手のひら、足の裏、体幹部などに出ることがあります。その他にも肝臓、腎臓など全身の臓器に様々な症状を呈することがあります。発疹などの症状は、数週間以内に自然に軽快しますが、梅毒が治ったわけではありません。

 また、一旦消えた症状が再度みられることもあります。アレルギーや他の感染症などとの鑑別が重要であり、適切な診断、治療を受ける必要があります。

潜伏梅毒

 症状がないまま何年も経過することがありますが、皮膚や内臓で病気は静かに進んでいます。

晩期顕性梅毒:感染後数年

 感染後数年程度経過すると、ゴム腫と呼ばれるゴムのような腫瘤が皮膚や筋肉、骨などに出現し、周囲の組織を破壊してしまうことがあります。また大動脈瘤などが生じる心血管梅毒や、精神症状や認知機能の低下などを伴う進行麻痺、歩行障害などを伴う脊髄癆(せきずいろう)がみられることもあります。現在では、抗菌薬の普及などから、晩期顕性梅毒は稀であるといわれています。

治療

 梅毒にはペニシリン系などの抗菌薬が有効です。抗菌薬の内服治療が一般的に行われています。内服治療の場合、内服期間は病期などを考慮して医師が判断します。医師の許可を得るまでは、症状が良くなっても、自己判断で内服を中断しないようにしましょう。

 また、医師が安全と判断するまでは、性交渉等の感染拡大につながる行為は控えましょう。感染の可能性がある周囲の方(パートナー等)も検査を受け、必要に応じて治療を受けることが重要です。 

予防のポイント

  • 不特定多数との性行為を避けましょう。
  • オーラルセックスやアナルセックスでも感染するため、コンドームを適切に使用し、粘膜の直接の接触を避けるようにしましょう。避妊のためにピルを使用していても、コンドームを使いましょう。
  • コンドーム着用により感染のリスクを下げられますが、コンドームが覆わない部分から感染する可能性もあるため、注意が必要です。
  • 梅毒が疑われる症状、例えば性器の潰瘍などに痛みがなくなり自然消失したとしても、治癒したわけではないため、医療機関での治療が必要です。
  • 梅毒に感染しているとわかった時は、周囲で感染の可能性がある方(パートナー等)と一緒に検査を行い、必要に応じて治療を一緒に行いましょう。
  • 梅毒は、一度かかって治癒しても、予防策を講じなければ、再び感染することもあります。

診断・感染症法との関係

 医師による診察と血液検査(抗体検査)で診断します。第1期の最初の数週間は抗体検査をしても陽性反応が出ないことがあるため、感染してから十分な期間(約3週間)をおいて、検査をする必要があります

 また、梅毒は第5類感染症(全数把握疾患)に定められており、診断した医師は7日以内に最寄りの保健所に届け出ることになっています。

リーフレット

 
いま、梅毒が急拡大していることをご存じですか? いま、梅毒が拡大しています
いま、梅毒が急拡大していることをご存じですか?【厚生労働省】 [PDFファイル/936KB] いま、梅毒が拡大しています【厚生労働省】 [PDFファイル/571KB]

関連情報

Adobe Reader<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)